夢の初対決 イチロー、マー君撃ち
「マーリンズ2-1ヤンキース」(15日、マイアミ)
マーリンズのイチロー外野手(41)は「2番・中堅」で5試合ぶりに先発し、日米通じて初対戦となったヤンキースの田中将大投手(26)から2安打を放った。メジャー通算安打を2884本に伸ばし、1900年代初めに活躍した外野手、ザック・ウィートと並んで歴代38位となった。田中は7回9安打2失点で2敗目を喫した。
4月15日以来、2カ月ぶりに2番で起用されたイチローが田中から2安打を放った。
昨季のチームメートとの初対決は、初回1死の場面。甘く入った直球を捉え、一、二塁間を破った。打球を見ながら一塁に達すると、昨季まで同僚だった一塁手、テシェーラと言葉を交わし、笑顔を見せた。
続く三回は先頭で二塁内野安打。5月22日以来となる複数安打に、ジェニングス監督も「イチローにとってビッグ・デーになった」とたたえた。
しかし、後半の2打席は抑えられた。五回は95マイル(約153キロ)の直球で見逃し三振。思わず、打席内でしゃがみ込んだ。田中との対決を「頭を使うから面白い。駆け引きが必ずあるから対戦が面白い」と振り返った。
7回2失点ながら負けた田中を「先発として100球をどう組み立てるか、それがちゃんとできるピッチャー。1試合だけでもそれがはっきり見える」と評した。七回2死二塁の好機に遊ゴロに仕留められたスプリットを「特別」と形容した。
今季最初で最後の対決。「そりゃあ、十分、エースになるピッチャーですよ。必ずゲームをつくる。一番大事なことじゃないですか」。26歳右腕のさらなる飛躍を予感していた。




