マー君、最高の復活星 7回1失点9K
「マリナーズ1-3ヤンキース」(3日、シアトル)
右の手首と前腕部を痛めて4月末に故障者リスト入りしたヤンキースの田中将大投手(26)が3日、メジャーに復帰した。マリナーズ戦に先発し、7回を3安打1失点で3勝目をマーク。無四球で9三振を奪う好投で、約1カ月半ぶりの勝利を手にした。
メジャー自己最速に並ぶ田中の96マイル(約154キロ)は七回2死、5番シーガーへの勝負球で計測された。降板の目安に迫っていた78球目。内角低めの直球で9個目の三振を見逃しで奪っても変わらなかった表情が、ベンチで仲間の祝福を受けるとようやく和らいだ。
失点した三回以外はパーフェクト。13打者連続アウトでメジャー復帰戦を締めくくると「すべての球種が良かったし、バランス良く投げることができた。(球数制限がある中で)7回を投げ切れたのは最高」と充実の表情を浮かべた。
41日ぶりとなったメジャーのマウンドにも「特別な緊張感もなく、勝ってニューヨークに戻るぞっていう気持ちでいた」。左打者の内角にはツーシーム、右打者の内角にはスライダーをゾーンいっぱいに投げ、9奪三振のうち7つを見逃しで奪った。
開幕投手の復活にジラルディ監督も「本当に本当に良かった」と満足げ。辛口で知られるニューヨークのメディアもこぞって「復帰戦で輝いた」「珠玉の投球」と報じた。
圧巻の投球でメジャー復帰戦を飾った。しかし田中自身は「きょう1日良かっただけではしょうがない。また気持ちを引き締めて、次にいきたい」と慢心することなく、長いシーズンを見据えた。




