ダル、夢舞台初登板で度肝抜いた最遅球

 「MLBオールスター、ア・リーグ5‐3ナ・リーグ」(15日、ミネアポリス)

 米大リーグの第85回オールスターゲームが15日(日本時間16日)、開催された。3年連続で選出されたレンジャーズのダルビッシュ有投手(27)がア・リーグで球宴初登板を果たし、三回を三者凡退。日本人最年長で初選出のレッドソックスの上原浩治投手(39)は打者1人を空振り三振。2人とも勝敗はつかなかった。試合は5‐3でア・リーグが勝ち、通算成績を40勝43敗2分けとした。

 超満員4万1088人が詰まった客席がどよめいた。三回1死からダルビッシュが投じた自慢の1球。時速90キロの超スローカーブで度肝を抜かせた。両軍計21投手、268球の中で“最遅”の魔球。「ファンが喜ぶ球なのできょうは見せることができてよかった」と満足感を漂わせた。

 中継ぎとして初めて立った球宴の舞台。ブルペンで25分、約50球を投げて肩をつくった。小走りでマウンドに到着すると、コンビを組むロイヤルズのペレスと球種の確認。「カーブを1球は投げたい」とリクエストすることも忘れなかった。

 1点差。2番からの好打順だったがダルビッシュは動じない。長打率・522のキューバ出身の強打者、プイグをスライダーで見逃し三振。首位打者&本塁打王のトロウィツキーにはその超スローカーブで腰を引かせた。最後はスライダーで左飛。ゴールドシュミットをこの日最速93マイル(約151キロ)の直球で二直に仕留めた。14球で三人を料理。ペレスは「首は一度も振らなかった。すべてお互いの考えが一致していた」と胸を張った。

 この日の主役は、今季限りで引退を表明しているジーター。しかし、ダルビッシュは好守でもり立ててくれた二塁手カノや左翼手トラウトの名も挙げて「すごい選手が守ってくれてすごくヘンな感じでしたけど、楽しかったです」と言った。

 後半戦も“開幕投手”に指名された。チームは現在、地区最下位。「応援してくれているファンに自分たちができるところを見せていきたい」。ダルビッシュが巻き返しを誓った。

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