ジ軍リンスカムがノーヒットノーラン

 「パドレス0‐9ジャイアンツ」(13日、サンディエゴ)

 ジャイアンツのティム・リンスカム投手(29)が、サンディエゴでのパドレス戦で無安打無得点試合を達成した。自身初で、今季の大リーグでは2日のジャイアンツ戦で記録したレッズのホーマー・ベイリー投手に次いで2度目。試合は9‐0だった。リンスカムは2008年に18勝、09年に15勝を挙げ、2年連続サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いた右腕で、通算成績は84勝65敗。

 観衆が総立ちになる中、ジャイアンツのリンスカムは表情を変えずに投げ抜いた。九回、最後の打者を左飛に打ち取って無安打無得点試合を達成すると、ナインがマウンドに駆け寄った。トレードマークだった長髪をばっさり切った右腕は「ガッツポーズをしようとしたら、(捕手の)ポージーに後ろから抱きかかえられて動けなくなった」とおどけた。

 反り返るような独特のフォームから、150キロ前後の速球が適度に荒れ、最後までパドレス打線に的を絞らせなかった。奪った三振は今季最多の13。ポージーは「100球を超えてから逆に球が走りだした。素晴らしい」と絶賛した。

 味方の美技にも救われた。八回2死から右翼に飛んだ打球をペンスが猛然と前進して好捕。殊勲の右翼手は「特別な仕事の仕上げに参加できて最高だね」と喜んだ。

 2008年から2年連続でサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いたが、「ここ数年は好不調の波が大きかった」とボウチー監督。10勝15敗だった昨季、ワールドシリーズでは中継ぎに回った。

 メジャーでは異例の148球の熱投で復活を印象付けた29歳。今季はこれで5勝9敗。「言葉が出ない。信じられなくて、ほおをつねろうかと思った」と感激に浸った。

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