イチロー上昇!4試合連続ヒット
「ヤンキース6‐4ブルージェイズ」(26日、ニューヨーク)
ヤンキースのイチロー外野手(39)はニューヨークでのブルージェイズ戦に「6番・右翼」で出場し、二回の第1打席で三塁強襲安打を放ち、3打数1安打で連続試合安打を4とした。ブルージェイズの川崎は「9番・遊撃」で3打数無安打。試合はヤンキースが6‐4で勝った。
揺さぶった。0‐1の二回無死一、二塁。イチローが初球で試みたバントが空振りと判定された後の2球目、136キロの外角直球を強振した。小技を警戒する相手三塁手の裏をかいた強烈な打球。グラブをかすめる強襲ヒットで4戦連続安打とし、後続の同点打をおぜん立てした。
その一撃の前後には不穏な空気も流れた。初回の守備で捕手セルベリがファウルボールを右手に当てて骨折。三回には先発ノバが右肘痛で降板した。
すでに開幕から欠場しているジーターら主力4選手に加え、三塁手のユーキリスが腰痛で苦しんでいる。野戦病院と化している中で出た新たな負傷者。それでもチームは接戦を制し、貯金4とした。「ほかのチームではありえない。なんとかしようという思いがここは強いからね。そういう力が働いている、とは思う」。世界一27回の名門球団でプレーする者たちの気概。イチローが日々、実感していることを言葉にした。
この日は同点の三回2死満塁の好機に空振り三振を喫し、くやしい思いをしたが、1点リードの七回2死三塁の場面では今季2度目の敬遠四球を受けた。打率・243に意味がないことを敵将は知っている。