『ばけばけ』で描かれなかった? 小泉八雲の京阪神での滞在も深堀り、大阪で展覧会…親友・西田に宛てた書簡に「大阪に1ヶ月いたい」

朝ドラ『ばけばけ』をきっかけに、改めて注目を集めている作家・小泉八雲。その作品を通し、日本の民俗や文化の魅力を読み解く特別展『小泉八雲-怪談とフォークロリストのまなざし-』が、4月11日より「大阪歴史博物館」(大阪市中央区)にておこなわれる。

■ 小泉八雲の「民俗学者」の顔にフォーカス1850年、ギリシャ西部のレフカダ島でラフカディオ・ハーンとして生まれた八雲。その後日本に渡り、日本に伝わる伝説や民話を現代的に再構築する「再話文学」をはじめとし、さまざまな作品を手掛けてきた。

同展ではそんな八雲の「民俗学者」としての一面に注目し、八雲の幼少期やアメリカでの新聞記者時代、日本に渡ってからの活動、そして没後までを4つの章で紐解いていく。

同展ならではの特徴としては、実際に八雲が用いた物品や草稿に加え、「八雲が見たかもしれない」アイテムも展示している点が挙げられる。それにより、八雲が感じた驚きや感動を追体験できるという狙いが込められている。

■ 4章で八雲の幼少期から没後を掘り下げる第1章では、八雲の出自や新聞記者時代に手掛けた数々の著作にフォーカスする。幼少期の八雲が目撃した幻について書かれた『私の守護天使』の草稿や、当時まだ注目されていなかったクレオール文化を掘り下げた『ゴンボ・セーブ』など、八雲の神秘的体験に対する興味や民俗学者としての思いに触れられる展示が並ぶ。

続く第2章では、3月に放送を終えたばかりの朝ドラ『ばけばけ』で中心的に描かれた、日本に渡ってからの活動や松江や熊本で触れてきたものを知ることができる。

同作の主人公、トキのモデルとなった八雲の妻・セツや親友・錦織のモデルとなった西田千太郎に関する展示も。ドラマを振り返って楽しめる内容でありつつ、同作では描かれなかった八雲の神戸・京都・大阪での滞在も深堀りされている。中でも八雲は大阪をいたく気に入ったそうで、西田に向け「大阪に1ヶ月いたい」と書簡を送ったほどだとか。

そういった書簡の一部内容や八雲が巡った各地のルートも展示されているので、足跡を辿ってみても楽しいだろう。

そして第3章では、八雲の代表作『怪談』を中心に展示。八雲はセツが語る怪談や奇談を聞き、その話を想像で膨らましながら作品として再構築するという手法を取っていたとか。

有名な怪談『耳なし芳一』の草稿や八雲が描いた怪談の挿絵、セツが八雲の執筆活動のため購入した資料なども展示され、セツのサポートや八雲の家族への思いにも触れられる内容だ。

終章では、八雲の没後に出版された関連書籍や『ばけばけ』の台本に加え、三男・清が描いた八雲の絵も。八雲が後世に残した影響や、家族との関係をうかがい知れるような、最後を締めくくるのにふさわしい展示となっている。

会場の大阪歴史博物館では、ドラマでもお馴染みだった「ヘビとカエル」のカエルをモチーフにしたグッズやレストラン「ZIPANG」でコラボメニューも展開する。

同展の開催期間は6月8日まで。休館日は火曜日、5月5日は開館。入館料は大人1600円、高校生・大学生1000円、中学生以下・大阪市内在住の65歳以上(要証明書提示)無料。

取材・文・写真/つちだ四郎

(Lmaga.jp)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

関西最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス