新たなトレンド! 大阪のホテルで「スイーツコース」、韓国人シェフの芸術的な一皿
前菜からデザートまで、すべてがスイーツのコースを提供するデザートバー「ムデ バイ ジャスティン・リー」が、ホテル「コンラッド大阪」(大阪市北区)内に誕生。韓国の新進気鋭のパティシエが生み出した独創的なメニューが登場し、ヌン活などに続く、新たなスイーツ体験を提案する。
■ ビュッフェやヌン活でもない…次は「コース」
ビュッフェやアフタヌーンティーが人気の同ホテルでは、近年東京などで増えつつある「お酒と楽しむデザートバー」に着目。レストラン「シーグリル」内のカウンターエリアをもう1つのレストランと位置づけ、韓国・ソウルのデザートバーで高い評価を受けるジャスティン・リー氏監修の日本初となる店舗を展開する。
カウンター越しに、ライブ感のある盛り付けを見れる12席がスタンバイ。店名の「ムデ」は韓国語で「舞台」を意味し、目の前で生み出される一皿をシーンに見立てているそう。「スイーツのコース=甘い物ばかり」と思いがちだが、元々イタリア料理の経験をもつジャスティン氏らしく、「これは料理? スイーツ?」と迷うような体験ができるのが醍醐味だ。
ランチコース(8000円)では5皿を楽しめ、徐々に甘味が強くなっていく構成。サラダから着想を得たシグネチャーの一皿「カプレーゼ」から始まり、フレッシュ、マリネ、セミドライと異なる食感のトマトなどに、パルミジャーノ・チーズのアイスクリームを重ね、自家製ヨーグルトとのハーモニーが絶妙な味わい。バジルソースやブラックオリーブパウダーの塩味も効いて、オードブルのような印象も。
さらに「カルボナーラ」は、クリーミーなソースとジェラートの類似性から生まれた一品で、ペンネそっくりのチーズや、香り豊かなベーコン風味のアイスクリームといった遊び心あふれる仕上がり。舞茸好きのジャスティン氏が感銘を受けたサラダをスイーツに仕立てた「舞茸」では、一見、意外性のある舞茸のソテーとマルサラワインが香るクレームブリュレがマッチし、デコポンの甘酸っぱさがアクセントに。
後半はデザート感が強まり、奈良のブランドいちご「古都華」を使った「ストロベリー」はソルベ、メレンゲなど10種の異なる食感でいちごにフォーカスし、ふわふわ綿菓子にソースをかけて完成。最後の「クラナカン」では、液体窒素を用いてウイスキークリームをマイナス196度で急速冷却し、ラズベリーシャーベットのカップが煙に包まれる幻想的な演出も。ベースはスコットランドの伝統菓子ながら、スコッチでなく国産ウイスキー「山崎」を使っているのもポイントだ。
■ 新たな食体験に「ぜひ飛び込んでほしい」
また、各メニューの素材に合わせた5種のカクテル&モクテル(各2000円・5種セット9000円など)も充実。例えば、「マイタケ マティーニ」は舞茸シロップとレモンジュースをソーダで割った1杯で、コースメニュー「舞茸」の余韻を爽やかに楽しめそう。国産ウイスキー「余市」や奈良のはちみつが香る「ラスティ ラズベリー」は、コースメニューのウイスキーを使った「クラナカン」と呼応する工夫が。
一皿ずつに多彩な味わいと食感、温度の変化などが綿密に散りばめられ、唯一無二のハーモニーを生み出すジャスティン氏。ニュージーランドの名店でのペストリーシェフの経験からスイーツに魅せられ、料理をスイーツに再構築するスタイルを確立。「単に果物やクリームを合わせるスイーツではなく、この世にあるさまざまな素材やスパイスを使い、イタリアンなど固定観念のない新ジャンルを作りたい」と話す。
また日本での初出店にあたり、北海道の乳製品や種類が豊富な柑橘類など、新たに日本素材も多用し、韓国店舗とは異なる味わいにも挑戦。ゲストに向けて「韓国から持ってきた要素に、日本のすばらしいものを組み合わせ、昇華してお届けします。新しいコンセプトの体験は勇気がいるかと思いますが、ぜひ恐れずに飛び込んでほしい」と呼びかけた。
「ディナーコース」は7品・1万2000円、「シグネチャーコース」(ディナーのみ)はセイボリー3品&コースメニュー7品・1万5000円、全コースにコーヒーまたは紅茶が付く。一部メニューは3月25日から春メニューへ変更予定。また、1品からも体験できるよう、「カプレーゼ」(2300円)、「カルボナーラ」(2400円)など、コースの代表的なメニューのアラカルトも用意されている。
場所は40階「シーグリル」内カウンターエリア、営業は水~日曜、ランチ12~14時30分(L.O.14時)、ディナー18~21時(L.O.20時)。完全予約制。
取材・文・撮影/塩屋薫
(Lmaga.jp)
