俳優・妻夫木聡、久々の大阪で舞台挨拶に登壇「僕は映画の力を信じたい」
9月に公開される沖縄が舞台の映画『宝島』の上映会&舞台挨拶(開催地:大阪市内)が、7月4日におこなわれ、主演の妻夫木聡らが登壇。作品への思いを語った。
同作品の原作はアメリカ統治下の沖縄が舞台の小説。これまで誰も描かなかった沖縄、そして誰も知らない空白の20年、戦争に翻弄された人々の姿を描くエンタテインメント作品になっている。
「全国の人に映画の魅力を伝えたい」と、主演の妻夫木は自らを宣伝アンバサダーとして、現在全国の劇場を巡っている。この日は、妻夫木含む共演の窪田正孝、大友啓史監督が登壇が登場し、客席からは歓声が挙がった。
舞台挨拶で観客に向けて、妻夫木は「今日はお忙しいなか、きてくださってありがとう。大阪は6カ所目となりました。行く先々で宝島という映画の輪が広がっているのを実感しております」と笑顔でコメント。
そして大阪の街について聞かれ、「大阪に来るのは結構ひさしぶりな気がしますね。コロナ以降来てないかも…自分の人生が思い出せない…。でも結構久しぶりです」と言い、続けて「本当の話していいですか? 朝、新大阪に着いてからすぐにこのビルに来て。一回もこのビルを出ていなくて…大阪の空気吸えてるのかな? このビルの空気を吸っています(笑)」と続け、会場では笑いが起こった。
また、舞台挨拶の途中で、観客からの質問&感想タイムがあり、1番印象に残ったシーンを聞かれた妻夫木は、「窪田くんが演じるレイとの感情をぶつけ合うシーンは、台本に書いてあることだけじゃない何かが生まれた。僕と窪田くんはがっつり一緒にお芝居をするのは初めて。プライベートでは何回も会っているけど、窪田くんがレイをやってくれたことで僕の中の世界が広がったのかな。やりあってるときにレイとの歴史が見えた気がして、改めてお芝居は生きものだと感じました」と、演じることに対しての熱い思いを語った。
その妻夫木に対して窪田は、「光栄です。この作品の座長をやるって相当な重圧。肉体的にも、役者をやってると精神的にくる。みんなの思いも背負って、周りに愛されてる妻夫木さんの土台があって…この人には全力でぶつかるしかなかった。あのシーンは妻夫木さんとじゃなきゃできなかった」と返した。
最後に妻夫木は、「僕はこの映画を通して、過去を描くことは未来への問いかけだと思いました。過去は変えられませんが未来は変えられるんじゃないかと。たかが映画だけどされど映画です。僕は映画の力を信じたいし、この映画を観てこれからの景色が今までと違ってみえていると信じたいです。みんなで手を取り合って明るい希望ある未来を描いていければいいな、と思います」と締め括った。
会場では観客の撮影タイムや、妻夫木がセルフィーで会場にいる観客と写真を撮る場面もあり、終始盛りだくさんの内容に。映画『宝島』は9月19日から全国で上映される。
取材・文・写真/Lmaga.jp編集部
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