コロナ禍に大ヒット、大阪の行列居酒屋「さしす」急成長の理由とは?
飛び出すマグロの巻き寿司など、SNS映えする盛り付けやコスパの良さで注目される大阪発の居酒屋「すし酒場 さしす」(運営:JOU JOU)。大ぶりのネタが乗った寿司が165円~、ドリンクは209円~というリーズナブルな価格設定で人気を集め、「安い」「うまい」「豪華」の3拍子が揃った店として、若者を中心に行列をつくっている。
2020年に大阪駅前ビルに1号店が誕生し、大阪4店舗、兵庫に1店舗、福岡に1店舗をオープン。そして7月28日、ミナミエリア初となる「なんばウォーク店」を出店。コロナ禍にも関わらず、わずか2年半で7店舗という急成長を遂げた理由について、エリアマネージャーの小滝翔志さんに話を訊いた。
取材・文/Lmaga.jp編集部
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■若者人気は予想外、高コスパの秘密は?───若い方を中心に、「映える」「コスパ抜群」と話題を呼んでいます。最初から狙っていたのでしょうか?
実は当初のターゲットはサラリーマンで、今と比べると年齢層が高めだったんです。2号店をオープンしてからだんだんSNSで注目されはじめて。1号店はシンプルなメニューが多いですが、店舗を拡大していくうちに若い方を意識した開発が進みました。
───なんといってもコスパの良さが評判ですよね。
「上位5%の富裕層を幸せにするよりは、95%の一般家庭の人に幸せを届けよう」というのが会社のコンセプトなので、なるべく価格を抑えています。他店さんと比べると原価率はだいぶ高いと思いますね。
なぜそれができるかっていうと・・・単純に頑張っているだけなんです。とくに秘密はないし、真似できるもんならやってみいやと(笑)。その代わりめちゃめちゃ薄利やで!?て感じですね。
───ぶっちゃけ、とくにこれ出るときつい!というメニューは?
「とろ鉄火巻」(880円)と「海老三昧」(580円)がとくにそうですが、握り系は全部ですね。回らない寿司屋さんで、この味・この量の中トロをたべようと思ったら2、3千円くらいらしいです。それでも値段のためにクオリティを下げることはないですね。
■コロナ禍でのヒットは「単純に頑張ってきただけ」───2020年の1号店オープン以来、コロナ禍にも関わらず急速に店舗を増やし続けています。なにか秘策があるのでしょうか?
手探りの状態で、なにか確信があるわけでもなくて。ただ、こんな状況であっても飲食店の火を消さないという気持ちで営業していました。最初はさすがに厳しかったですけど、だんだん、ほかが閉まっているなかで「さしすはやってるぞ」っていうのが広がってきて。
結果論でいうとそれがよかったのかなと。テレビ取材とかきっかけはたくさんあると思いますが、とくになにか仕掛けたわけでもなく、単純に頑張ってきただけですね。
───今回、大阪ミナミの商業施設「なんばウォーク」の出店で、関西6店舗、博多に1店舗。関東進出についてはいかがですか?
視野には入れていますが、優先順位として低いですね。まずは関西で地盤を固めたり、九州の方に注力していきたい。最終的には東京、東南アジア、アメリカなど世界も進出できればと思っています。
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すし酒場 さしす
「大衆 焼肉ホルモン 大松」や「大衆酒場 天神大ホール」などを手掛ける会社「JOUJOU」(大阪市中央区)による寿司酒場。7月28日になんば駅・日本橋駅直結の地下街「なんばウォーク」にオープンした。
(Lmaga.jp)