本格的に冷え込み、ホットドリンクが手放せなくなる冬本番。そんななか、「大阪コロナホテル」（大阪市北区）公式アカウントの「ペットボトルがメタモルフォーゼしてしまった･･･」というツイートが、３.４万いいねの話題となっている。

◆お茶を温めたところ･･･「お客様が寒いだろうからと（略）お茶を温めたところ･･･」とアップされた２枚の写真には、歪な形に変形した数本のペットボトル。「大阪コロナホテル」広報担当者によると、温蔵庫で５～６時間ほどペットボトルを温めた結果、このように変形していたという（ツイートでは料理長となっているが、正しくは従業員がおこなったとのこと）。

変形後はコップに注いで従業員が飲んだそうだが、このツイートには「危ないところでしたね」「普通のペットボトルを温めちゃだめでしょ」など注意喚起の声が多数集まる自体に。「お茶だけにお茶目なエピソード･･･として投稿しようとしたのですが、猛省しております」と担当者は話す。

◆飲料メーカーを代表して「サントリー」に聞いてみたしかし、なんとなく「ペットボトルは温めたら変形するもの」とは頭にあるものの、実際はどうなのだろうか。今回は温蔵庫だが、湯煎なら？ 電子レンジなら？ これは調査するしかないと思い立ち、「伊右衛門」や「黒烏龍茶」などのヒット商品をもつ「サントリー」に話を聞いた。

──ペットボトルって温めたらダメなんですか？

会社ごとに異なる可能性はございますが。湯煎や電子レンジで温められることを前提に作られていないので、おうちで湯煎や電子レンジを使って加熱するのは安全を保障できず、控えていただくようにお願いしています。

──やはりそうなんですね。ちなみに、具体的に何度くらいから容器は変形するんでしょうか？

性質上７０度ほどで変形の可能性があります。

──「あったか～い」ペットボトルと通常のペットボトルでは、容器が違うんですか？

冷蔵と加温で容器は異なる場合がほとんどです。基本的に、コンビニの加温棚や自動販売機の「あったか～い」に入っている容器のみが「温」の容器になります。「サントリー」製品としては、キャップがオレンジになっているもの、または白いキャップに『冷温兼用』『ＨＯＴ＆ＣＯＬＤ』などの記載があるものが「温」容器です（一部例外もあります）。

──冷蔵（常温）用ペットボトルのお茶を温めたら味は変わりますか？

変わります。コンビニの加温棚や自動販売機の「あったか～い」に入っている商品は、基本的にすべて温めた状態を基準に味わいが設計がされております。同様に、通常スーパーやコンビニで常温または冷蔵で売っているペットボトル製品も、冷蔵・常温を基準に味わいが設計されているため、加熱することで味や香りの感じ方が異なってきます。

──勉強になりました。ありがとうございます！

◆

結果、基本的には湯煎でも電子レンジでも、おうちでペットボトルを加熱するのはＮＧ。どうしても熱い状態で飲みたい場合には、味に変化が生じることを承知で、別容器に移し替えるなどして温めるのがよさそうだ。

(Lmaga.jp)