日本初、中国の歴代仏像が大阪に集結 ? ?日本の視点から読み解く展覧会
中国歴代の仏像を日本の視点から読み解くという興味深い展覧会が、「大阪市立美術館」(大阪市天王寺区)で、10月12日からおこなわれる。
人類が脈々と生み出してきた造形のなかでも、もっとも普遍的かつ広範に見られるのは、人の姿と礼拝の対象となる偶像だ。中国では2000年以上前から写実的な人物像が造られてきた。後漢時代(1世紀)には仏教が伝来し、各地に浸透する過程でさまざまな仏像が造られるようになる。その情報は遣隋使・遣唐使に代表される交流を通して日本に伝わり、日本の仏像にも多大な影響を与えてきた。
本展では、まず「古代の人物表現 戦国~漢時代」として仏教伝来以前の人物像を紹介。それを踏まえて「仏像の出現とそのひろがり」「遣隋使・遣唐使の伝えたもの」「禅宗の到来と〈宋風〉彫刻」と時代順に展開し、「新たな仏教・キリスト教との出会い」では、隠元が伝えた黄檗宗の仏や、潜伏キリシタンが信仰のよりどころとした仏像を展示。作品数は約70件に上る。
中国初期仏像「仏獣鏡」から清時代まで、中国の仏像を一堂に並べた展覧会は日本初。中国の仏像の特徴や歴史がひと目で分かり、関連する日本の仏像を同一空間に並べることで、日中の仏像が本当は似ているのか否かを自分の目で確認できるのも興味深い。期間は12月8日まで、料金は一般1400円。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)
