洋食界の人気者、誰もが食べたい神戸・港町の「洋食7」

明治の開港に端を発し、今や神戸の「伝統の味」となった洋食。数ある人気メニューのなかでも、選りすぐりの大定番を厳選。

透き通るようなタマゴ肌

「グリル末松」のオムライス

「グリル一平」のオムライスに出合い、洋食の道へ進んだ千崎智平シェフにとって、もっとも思い入れ深い一品が老舗の流儀を受け継ぐオムライス。パンッと盛り上がった美しい姿は、なかが透けるほど薄く、均一に卵を巻き上げる職人技の賜物。ホクホクの卵に、酸味が効いたレッドソースのライスとほろ苦いデミグラスソース、三位一体の味わいに、洋食の醍醐味が詰まっている。918円。カード不可。

「グリル末松」

住所:神戸市中央区加納町2-1-9

営業:11時半~14時、18時~21時半 火曜休

電話:078-241-1028

 

豚肉×酸味のソースで蘇る一品

「洋食SAEKI」のポークチャップ

イタリアンで10年、さらに「グリル一平」で修業を積んだ佐伯貴信シェフが、看板メニューに据えたのが、厚みのある豚肉をじっくり焼いた重量感たっぷりの一品。噛みしめても厚みを感じさせない心地よい歯ごたえ。トマトベースの柔らかなソースの酸味がキレの良い脂の甘味を引き立てる。シンプルながら、古典のメニューを軽やかに仕上げた新定番の一品だ。ご飯、味噌汁付き、1280円。カード不可。

「洋食SAEKI」

住所:神戸市灘区岩屋北町5-2-13 SIハイツ岩屋1階

営業:11時~14時半、17時~20時半 月曜&第1・3火曜休

電話:078-882-2667

 

じんわり火入れで旨み凝縮

「洋食の朝日」のビフカツ

連日行列ができる人気店の「顔」的存在。見るからに食指が動く薄紅色のミディアムレアの仕上がりは、柔らかなヘレ肉を使い、ラードとサラダ油のブレンド油で、「じんわり低温で揚げるのがコツ」と2代目・朝見俊次さん。デミグラスソースのまろやかな甘みとともに、じわりと広がる芳しい肉汁の風味は、繊細な火入れの賜物だ。ご飯、味噌汁付き、1480円。カード不可。ポークチャップ1280円もおすすめ。

「洋食の朝日」

住所:神戸市中央区下山手通8-7-7

営業:11時~15時 土・日曜休

電話:078-341ー5117

デミ×玉ネギの黄金コンビ

「グリル金プラ」のハイシライス

1941年に創業、現在3代目が継承する老舗「グリル金プラ」で、「ハイライ」の通称で親しまれる不動の看板メニュー。牛タンや香味野菜を煮込んだデミグラスソースの重厚なコクと、飴色に艶めく淡路島産玉ネギのシャキシャキ感の取り合わせが身上だ。近年はお客の嗜好に合わせ、濃密なルウの味わいはそのままに、トマトの酸味を加えて後味はより軽やかに。進化する老舗の名物は今も新たなファンを広げている。850円。カード不可。

「グリル金プラ」

住所:神戸市兵庫区大開通1-1-16

営業:11時半~20時 第2・4日曜休

電話:078-575-4601

 

破格のサイズはご馳走感満点

「グリル一平 新開地本店」の天然有頭海老フライ

「このサイズは、ほかにはないお値打ち感」と店主の山本隆久さんも胸を張る、「ハレの日メニュー」として人気の一品。専用に確保する胴回りの太い特別なエビ、シーエンジェルは、まさに弾むような歯ごたえと共に、じゅわじゅわと湧き出す甘みに満たされる。胸焼け知らずのマイルドなタルタルソースもいい仕事。ライス付き、2000円。

「グリル一平 新開地本店」

住所:神戸市兵庫区新開地2-5-5 リオ神戸2階

営業:11時半~15時、17時~20時15分 木曜&第3水曜休

電話:078-575-2073

 

老舗のレシピにひと手間かけて

「洋食屋アシエット」の神戸ビーフ100%プレミアムハンバーグ

大正12年開業「伊藤グリル」の姉妹店。かつて「伊藤グリル」で供されたレシピを受け継ぐハンバーグを、さらにグレードアップしたのが、2017年秋に登場した数量限定の一品。表面を焼き上げ、さらに老舗のデミグラスソースで煮込む、手間を惜しまぬ仕事で、滋味深い神戸ビーフの旨みをじっくりと凝縮。しっとりと溶けだす肉汁と芳しい余韻は、まさに至福。ライス、スープ付き、1950円。カード不可。

「洋食屋アシエット」

住所:神戸市中央区元町通1-6-6

営業:11時半~14時半、17時~20時半(土日祝は17時~のみ) 水曜休

電話:078-331ー2818

 

月に1800食が出るという人気ぶり

「飲・食・歓 L'Ami」のカニクリームコロッケ

「開港に遡る伝統の味を継いでいきたい」という土井平八シェフは、神戸洋食の源流のひとつ、旧オリエンタルホテル出身。当時のレシピに独自のアレンジを加味したコロッケは、香住から直送の新鮮なカニ身がたっぷり。みずみずしい甘みに軽やかなベシャメルソースのコクが寄り添い、すっと広がるまろやかな余韻が後を引く、贅沢な一品だ。918円。カード不可。

「飲・食・歓 L'Ami」

住所:神戸市中央区三宮町3-4-3

営業:11時~14時45分、17時~20時半 月曜休(休日の場合は翌日休)

電話:078-327-7225

text/Keiichi Tanaka photo/Hiroshi Maeda、Taiji Naoe、Yuto Mori

※この7軒は、MOOK本『おとなの神戸』(2018年・京阪神エルマガジン社)に掲載されたものです。

(Lmaga.jp)

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