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20周年の宙組 愛月ひかる主演で始動

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今年、誕生から20周年を迎える宝塚歌劇団宙組で、正統派二枚目から色濃い役までこなす男役スター・愛月(あいづき)ひかる。「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」(大阪市北区)で初主演を務める『不滅の棘』が、1月7日に開幕した。

本作は2003年に元花組トップスター・春野寿美礼主演で上演された舞台の再演。不死の薬を飲み、図らずも永遠の命を与えられた主人公が辿る数奇な運命を、セットや衣装、小道具までほぼ全編白に統一した世界観の中で表現する。

173cmの長身に真っ白なスーツやコートが映える愛月は、1930年代のプラハに生きる有名歌手エロール・マックスウェルを、歌も聴かせながらクールに演じる。不老不死ゆえ虚無的で挑発的な言動を繰り返し、女性には魔性の顔も見せる一方、過去に唯一愛し合ったフリーダ・プルスへの想いを心に秘めている様を、特に終盤は切なさが滲む演技で魅せた。

ヒロインを演じた遥羽(はるは)ららは、時代が異なる女性二役を対照的に演じ分け安定感を披露。100年に及ぶ「プルス事件」裁判の弁護人コレナティ役の凛城(りんじょう)きらと、その息子アルベルト役の澄輝(すみき)さやとは、裁判の手助けをするエロールに懐疑的な目を向けながら、冷静に見守る。澄輝は一人の女性への愛を歌い上げる場面でぐっと存在感を示した。

永遠の愛を信じられないがゆえに、永遠の命が怖い--。そんな心の棘が突き刺さった主人公の哀しみを、美しくも虚しい真っ白な世界で描き切った作品。魅惑的なレビューシーンや、フィナーレのバンバンという歌詞が耳に残るダンスなどの見せ場もあり、様々に酔わせてくれる。

取材・文/小野寺亜紀


(エルマガジン)

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