上方から江戸へ 市川九團次の苦労

大阪を離れて、市川門下に入った歌舞伎役者・市川九團次が9月、昨年に引きつづき自主公演『九團次の会』を開催。九團次が大阪市内で会見をおこない、公演と市川門下での苦労を語った。

歌舞伎としての演目はなく、舞踊と講談からなる今回の公演。「これは歌舞伎ですか?といわれると難しい。日本舞踊や義太夫、長唄・・・、そういったものがひとつになったものが歌舞伎だと思っている。全てを削ぎ落とされた状態でどこまでできるか、力試しです」と話す。

今回はテーマを「ひとりで舞台に立つ」とし、初披露する講談ではすべての役やナレーションはもちろん、馬の走る音など効果音も全て1人で語る。九團次は、「大したヤローだと思いますよね」と自虐的に話しつつも、師匠の市川海老蔵からは、「大変だよ。目線ひとつ、人それぞれ違う。九團次は歌舞伎役者なんだから、セリフの部分は自分のものを出したらいいんだよ」とアドバイスをもらったという。

市川門下に入り3年。「海老蔵さんの自主公演や巡業も多い。まったく縁の無かった『勧進帳』『助六』といった十八番ものを覚えていかないと。上方では涙流せ、汗を流せと言われてきたのが、江戸では泣くな、汗かくな、スッキリ、ピシッとやれといわれる。言葉を含めて、江戸に慣れるということがまず大きかった」と振り返った。

最後には、「東西ってあんまりないような気がするんですよね。チャンスがあれば上方もやりたい。学んできたものはやってみたい」と今後の抱負も語った九團次。関西公演は、9月28日に「ロームシアター京都」(京都市左京区)にて。チケットは6000円ほか、各プレイガイドで発売中。

(Lmaga.jp)

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