風や水で動く、新宮 晋の彫刻作品展、神戸で

兵庫県三田市にアトリエを構える彫刻家・新宮 晋(1937~)。彼の作品の特徴は、風や水などの自然エネルギーを受けて動くこと。その作品の展覧会『新宮 晋の宇宙船』が、3月18日から「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)でおこなわれます。

新宮は、東京藝術大学を卒業した後イタリアに渡り、同地で風で動く作品の魅力に気付きました。その後、世界各地の公共空間に約160点もの作品を設置し、国際的な評価を確立します。日本でも、JR神戸駅前や「青野ダム公園」、「兵庫県立有馬富士公園」(ともに兵庫県三田市)などに彼の作品がありますが、なかでも「関西国際空港ターミナルビル」(大阪府泉佐野市)に設置した作品は、レンゾ・ピアノが設計した建築との相性が良く、循環する空気の流れを美しく見せていると高い評価を受けています。

また彼は、欧米の諸都市を巡る野外彫刻展「ウインドサーカス」や、作品設置を通して世界各国の少数民族と交流する「ウインドキャラバン」などのアートプロジェクトにも熱心に取り組み、現在は、自然エネルギーだけで自活する未来の村「ブリージング・アース」のプランを温めています。3月18日からおこなわれる展覧会では、「兵庫県立美術館」を一つの宇宙船に例えて新作約18点などを展覧。地球環境への関心が高まる今、改めて彼のメッセージを伝える貴重な機会となります。また、安藤忠雄が設計した建築空間とのコラボレーションも大きな見どころのひとつです。

文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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