大阪で、ドイツ巨匠画家の展覧会
15世紀後半から16世紀に起こったドイツ・ルネサンス(北方ルネサンスとも)を代表する画家の一人、ルカス・クラーナハ(1472~1553年)。彼の画業を展観する日本初の大規模展が、1月28日より「国立国際美術館」(大阪市北区)で行われます。
クラーナハは、神聖ローマ帝国の政治・文化の中心地だったザクセン公国の首都ヴィッテンベルクで、宮廷画家として活躍しました。彼は、大型の絵画工房を率いて数々の肖像画を手掛けたほか、神話や物語のヒロインを妖艶なエロティシズムと共に表現したことで大変な人気を博します。また、ヘビをモチーフにした署名を商標代わりとして自作のブランド化を図ったこと、マルティン・ルターと親交を結んで宗教改革をバックアップしたことでも知られています。
本展では、同名の息子の作品も含めた約100点で、クラーナハの画業を展観します。先に行われた東京展が大きな話題となったことも記憶に新しく、関西でも大反響を巻き起こすのは間違いありません。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)