ジャズの帝王マイルス、初の映画化
既存のジャズをぶち壊し、革新的なサウンドを鳴らし続けたジャズ界の帝王、マイルス・デイヴィス(1926~1991年)。没後25年にあたる今年、不世出の天才ミュージシャンの狂気と真実に迫る初の長編映画が公開される。
舞台は1970年代後半のニューヨーク。長らく音楽活動を休止していたマイルスの自宅に、彼のカムバック記事を書こうとしていた音楽記者デイヴが訪ねてくる。しかし慢性の腰痛に苦しみ、ドラッグと酒に溺れるマイルスは、元妻フランシスとの苦い思い出にもとらわれ、キャリア終焉の危機に瀕していた。そして、音楽プロデューサーに大切なマスターテープを盗まれたマイルスは、怒りに駆られて危険な追跡劇に身を投じていく。
映画は、マイルスの長い創作活動での「空白の5年間」をモチーフにしたもの。ライブシーンでは、巨匠ハービー・ハンコックやウェイン・ショーターのほか、エスペランサ・スポルディング、ゲイリー・クラーク・ジュニアといった若手実力派も出演。監督・製作・共同脚本・主演をつとめるのは、2004年の『ホテル・ルワンダ』でアカデミー主演男優賞にノミネートされ、近年は『アベンジャーズ』シリーズでも活躍する俳優ドン・チードル。彼にとって初の監督作品となる。映画は12月23日より公開される。
(Lmaga.jp)