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ISPSがサッカー東京Vのメインパートナーに就任!東京Vを世界一に

 コーポレートパートナー契約を締結したISPS半田会長(中央)と東京Vの選手たち
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 一般社団法人国際スポーツ振興協会(ISPS)が昨年に続いてサッカーJ2・東京ヴェルディとコーポレートパートナー契約を締結し、2018年シーズンもメインパートナーに就任した。ISPSの半田晴久会長(66)は14日、都内で行われた新体制発表会見で「J1昇格が目標ではない」と断言。「大砲の理論」を掲げて「昇格は当然。今年は来年のJ1優勝とクラブワールドカップ優勝への通過点」と、クラブ創立50周年の節目となる19年シーズンでの“3年目の大ブレーク”を猛アピールした。

 半田会長は大きな拍手を浴びて紋付き袴姿で登壇した。ISPSは南アフリカやニュージーランドのサッカー界でスポンサーを務めたが、昨年から「運命を感じた」というJリーグ草創期からの名門ヴェルディを支え、2年目のシーズンを迎えた。一般的に2部チームの目標は「1部昇格」なのだが、半田会長は「せこすぎる!」とカミナリを落とした。

 「私にはメインスポンサーとして耐えられない言葉がある。それは何かというと『J1昇格』なんです。『昇格を目指す』なんて、せこすぎる!小さすぎる!真面目すぎる!私のいる前では禁句にして欲しい。昇格しても実力がなければJ2にすぐ落ちる。昇格を目指すようなチームをスポンサードしたくない。目標は『クラブW杯優勝』なんですよ。賞金で1本100万円のロマネコンティを200本買ってみんなで浴びたい。そのためにはJ1優勝しなければならないので、今年は通過点として、軽く当たり前に昇格してほしい。そのためなら資金も費やすし、どんな応援もします」

 半田会長のゲキで会場に緊張感が走った。ISPSとタッグを組んだ1年目は前年の18位から5位に躍進し、J1昇格プレーオフに進出。準決勝でアビスパ福岡に0-1で惜敗して悲願はならなかったが、大きな自信をつかんだ。だが、半田会長は目の前にある「昇格」という目標より、さらに上を見ていた。

 その姿勢を半田会長は「大砲の理論」と定義付けた。「大砲を的(まと)に向けて撃っても、重力と空気抵抗のために弾は必ず的の下に当たる。だから的の上を狙わなきゃならない。つまり、常に目標より上に志を立てなければ目標より下に行く。目標は常に高く-。J1に昇格しようと思ったら、J1優勝を目指さなければならないし、J1優勝しようと思ったらクラブW杯優勝を目指さなければならない。私は真剣にヴェルディを日本一、世界一にしたい。これが大砲の理論なんです」。会場から盛大な拍手がわき起こった。

 ステージではラモーンズの「電撃バップ」に乗ってチアガールが快活に踊り、続いてサンバチームが登場。半田会長は「OBの北澤豪さんが『ヴェルディからサンバチームがなくなって寂しい』と言われていたのを聞いて、復活させたいと思った」と言い、情熱を込めて10人の女性ダンサーと共に熱いダンスで今季の船出を祝った。

 会見後に行われたパーティーには、ヴェルディ黄金時代を代表するOBのラモス瑠偉氏も登場。ラモス氏は半田会長の「大砲の理論」に同意し、「昇格が目標じゃない。J1で優勝するくらいの気持ちでいかないと。僕たちの時代は日本一のチームと思ってやってきたから。今の選手たちも考え方次第でできると思う。間違いなくいい年になると思います」とエール。半田会長も「またヴェルディを応援に来てください」と握手を交わした。また、1ゴール5万円で総額250万円の「ゴール賞」をチームに、100万円の「鉄人賞」をGK柴崎貴広選手に贈るなどスポンサーとしての大盤振る舞いで選手を鼓舞した。

 半田会長はさらに「タイタニックの理論」も披露。「タイタニック号が沈もうとする時、ドイツ人には『艦長の命令だ』と言えば飛び込む。英国人には『ジェントルマンなら』と、米国人には『保険が入ってくるから』と、フランス人には『美人が飛び込んだ』と、イタリア人には『飛び込むな』と言えば飛び込む。日本人には『みなさん、飛び込んでおられます』と言えば飛び込む。まさにその通りで『今年のヴェルディはいいよ』と言えば、人が集まってくるというのがタイタニックの理論」と力説した。

 3つ目は「情熱の理論」だ。「経営者が10の情熱を伝えても、末端の社員には1しか伝わらない。末端の社員が100になるためには、経営者は1000伝えなければならない。トップに立つ人間の情熱の1割しか末端の社員にはいかない。松下幸之助さんの情熱の定義は『あらゆる場所であらゆる機会にあらゆる言葉で言い続ける』ということ。私はそれを続けていく。情熱の理論を含めた3つの理論が浸透すると、ヴェルディは日本一、さらには世界一になる。本当の意味での名門復活にチャレンジしないと、スポンサーをやる意味はない」。半田会長の情熱はメラメラと燃えさかっていた。

 「昨年は18位から5位と、13チームを追い越した。今年は最低でもJ1昇格。50周年で、ISPSがスポンサードして3年目となる来年はJ1優勝とクラブ世界一。スローガンは『日本一、世界一』。私は言い続けますよ。情熱が大事。情熱です!」と力を込めた。

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