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株式会社ミスズ スイス高級時計「ハイゼック」の日本総輸入元に!

 発表会に登壇した(前列左から)デイビッド・カウフ氏、半田社長、ラルフ・アルジョード氏(後列左から)武藤敬司、尾崎将司、片山晋呉、堀川未来夢、長谷川祥平
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 株式会社ミスズの半田晴久社長(66)が世界の時計業界で革命を起こす-。ミスズが時計発祥の地・スイスの高級時計ブランド「HYSEK(ハイゼック)」の日本での総輸入元となり、また、半田社長がゴルファー専用の高機能腕時計ブランド「JAERMANN&STUBI(ヤーマン&ストゥービ)」のプレジデント(オーナー社長)に就任したことを報告する発表会がこのほど、都内で盛大に行われた。時計業界のみならず、ゴルフ界、プロレス界、芸能界のレジェンドたちも集結した“ハンダ・ワールド”全開の豪華イベントをリポートする。

 マルチな才能を発揮し続ける風雲児が、世界の“時計王”への第一歩を踏み出した。

 半田社長はミスズ創業翌年の1979年に時計事業部を設立し、38年間にわたって140以上の時計ブランドとオリジナル時計の卸売りを手がけてきた。ハイゼックのラルフ・アルジョード社長は「私たちのブランドの大使として、半田先生ほどふさわしい人物はいない。先生はご自身が時計好きでいらして、すべてに精通し、情熱を持っている。常に新しいプロジェクトを模索する私たちの哲学にとって、最高の人物である」と太鼓判を押した。

 半田社長は「今年、100人くらい連れて(アルプス山脈の)マッターホルンに行きましてね。『ちょっと待ったぁ、ホルン!』って…」と切れ味鋭いダジャレで場内の爆笑を誘いながら、現地リサーチを続けてきたことを明かした。半田社長は「ハイゼックにはゴージャスさとアバンギャルドさがある」と魅力を語り、アルジョード社長も「今年はスケルトン(透明)をフォーカスの対象にしている」と新機軸を打ち出した。

 もう一つのトピックスが「ヤーマン&ストゥービ」だ。今年6月13日付でミスズの傘下となり、半田社長がオーナー社長に就いた。ゴルフに特化した同ブランドにとって、国際スポーツ振興協会(ISPS)会長を務めるゴルフ界での“顔”と貢献度が背景にあった。

 ブラインドゴルフやシニアプロの大会、男女のレギュラーツアートーナメントを世界中で年間約65試合も主催し、プライベートでもゴルフをこよなく愛する半田社長。高級腕時計専門誌「クロノス」日本版の広田雅将編集長は「日本人がスイスの時計ブランドを個人で買い取ったケースはほぼ前例がない。日本とスイスは距離もあって文化も違うが、この買収はうまくいくと思う。ゴルフの世界で圧倒的に半田先生の知名度がすごいから。世界中の著名なゴルファーとの関係もお持ちで、ブランドの素晴らしさを実証してくれる人がワールドワイドにいますからね」と解説した。

 半田社長は「スイスと日本の時計業界がウインウインの関係になれば-という広い見地に立ちまして、買い取ろうと決心したわけです。時計とゴルフの両方をやっているというのは日本で、いや世界で私たちだけ。世界中で『時計とゴルフの両方が好きな人間が人類の最高峰だ』ということを証明したい」と意欲的だ。

 返す刀で、「ゴルフ専用時計というのは世界でも唯一無二。競合がないんです。世界のクールな考え方もいいんですけど、日本人がやりますので、日本の義理人情も備えた温かいハートの時計メーカーでありたい。細やかで、世界のゴルファーに愛される時計を作っていきたいなというのが、私の抱負でございます。それ以外にも、『抱負』は『豊富』にあるんですけど…」と得意のシャレも駆使して今後の展望を語った。

 そしてステージには若手からベテラン、さらに大御所のプロゴルファーが登壇した。20代の長谷川祥平と堀川未来夢、円熟味を増す44歳の片山晋呉、今年1月に70歳の古希を迎えたジャンボ尾崎(尾崎将司)だ。「ジャンボさんが40代だった頃に比べると、自分は足元にも及ばない」と恐縮する片山をはじめ、レジェンドが発する強烈なオーラに若手もガチガチ。唯一、半田社長が自然体で渡り合った。

 半田社長は「私の大学時代の出席番号は114番だったんですけど、ジャンボさんは1つ少ない113勝。片山選手は賞金王5回ですけど、ジャンボさんは12回とケタ違い。あまりにも偉大な足跡で、みんな固まってしまうけど、私は固まらない。もっともっとジャンボさんから日本のゴルファーは吸収してほしい。『ジャンボさ~ん!』って聞きに行ってもいいんじゃないか。ジャンボさんは気持ちが温かいし、ゴルフを愛する気持ちは変わらないんで」と、ISPSの契約プロである尾崎にエールを送った。

 すると、尾崎は「俺ね、時計したの30年ぶり」と爆弾発言し、場内は「エ~ッ!」とひっくり返った。尾崎は「この時計、俺にピッタリ。心がウキウキする」と手首の新品に目を細くした。半田社長が「手作りでハートが入ってますから」と合いの手を打つと、尾崎は「いいよね、カウンター機能も付いてるし。最近、(スコアが)何だったか分からない時があるからね(笑)。4、5年前に石川遼が俺のマーカーやってさ。16番のパー4でね、俺が『7』打ってるのに、あいつ『6』って書きやがんだ。あいつこそ、この時計しなくちゃ(笑)。これがあったら大丈夫!」とジャンボ節もさく裂だ。

 一方で半田社長は「ジャンボさんの解説は素晴らしい。普通の解説者がしない解説をする。うちで解説してください」とオファー。尾崎は「解説がうまいって言うけど、俺、最近、人と話したことないからね。ボールとしゃべってるよ」と場内を沸かせた。2人の掛け合いは、手だれの漫才コンビのようだった。

 サプライズは終わらない。日本が世界に誇る天才プロレスラー・武藤敬司も電撃参戦したのだ。半田社長は「武藤“ケイジ”って、神奈川県警ですか?千葉県警ですか?」と細かいボケを刻んで場内を和ませつつ、「武藤さんには技のキレと華がある」とリング上の勇姿を評価。武藤は「俺、ゴルフやらないんで、この時計がどれだけ丈夫か証明できないんで、時計をしたままリングに上がって凶器にしましょうか」と仰天提案し、半田社長も「ゴルフとは違う世界にも良さがある」と時計の適応力をアピールした。

 続いて行われたファッションショーでは、芸能界から“スター錦野”こと錦野旦も登場。半田社長は「錦野さんは私が若い頃からの大スター。『空に太陽がある限り』は私のレパートリー」と、錦野の師である浜口庫之助さんの作詞作曲で、71年に大ヒットした昭和歌謡の名曲を歌いだした。

 両者は即興とは思えない息の合った振り付けで「♪きみぃ~と僕は」とコール&レスポンス。会場の手拍子に乗って「♪愛してる~」(半田)、「♪愛してる~」(錦野)と見事にハモってみせた。錦野が「いい声してますね。びっくりした」と感嘆すると、半田社長は「実は私、オペラ歌手なんです」と切り返し、オペラ曲を朗々と熱唱しながら「♪そぉらに太陽がある限り~」と軌道修正し、錦野が「♪ここに時計がある限り~」と自身の代表曲にオチを付けた。

 半田社長は「ヤーマン&ストゥービカップに出てくださいよ」とゴルフ通のスターに依頼。錦野が「ゴルフの話ばかりで時計の話が全然ないんですけど」と突っ込むと、希代のギャグメーカーは「ほっ“とけい”や、ほっ“とけい”や!」と今回のテーマ「時計」を盛り込んだダジャレで場内を笑いの渦に巻き込み、大団円となった。

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