第８８回選抜高校野球大会で春夏通じて甲子園初優勝を果たした智弁学園ナインが１日、大阪市内の宿舎を離れ、奈良県五條市の母校に戻った。５試合すべてで完投した村上頌樹投手（３年）は「興奮しすぎてあまり寝られなかった。今日になって優勝したんだと実感した」と笑顔で語った。

　宿舎では携帯電話が禁止だったが、前夜は２時間だけ使用許可が出た。その間だけでも「地元の友達から１００件くらい」と多くの祝福メールやＬＩＮＥが届いた。今大会５試合で３失点の安定感だったが「夏までにコントロールを磨きたい」とさらなる高みを目指す。

　また、小坂将商監督（３８）も「徐々に実感がわいてきた」と感慨深げ。前日は２年前に卒業した巨人・岡本から電話があったという。「『いい刺激を受けました』と言っていた。２つ下の後輩だけに刺激になっただろうし、僕たちも岡本の姿を見て元気づけられる。『お互い頑張ろう』と話した」とうれしそうに語っていた。