松山東「データ班」京大目指すリーダー

 第87回選抜高校野球大会(21日開幕・甲子園)に21世紀枠に選出された松山東(愛媛)が、「考える野球」で82年ぶりのセンバツに挑む。ベンチ外メンバーの1年生4人で構成する「データ班」が、精密な情報分析力でチームを支える。

 「考える野球」を陰で支えているのが、ベンチ外の1年生で構成する「データ班」だ。

 学年トップレベルの成績で、京大の理系学部を目指す向井飛雄をリーダーに、藤本圭伍、野尻匠、生野圭一郎の計4人のメンバーが対戦相手の分析などを担当する。

 松山東に「データ班」ができたのは、わずか1年前。昨年は3年生部員が27人と異例の大人数だったため「ベンチに入れない3年生に何かさせよう」と堀内監督が発案。他チームの試合を撮影し、投手の配球パターンや打者の苦手コースなどを調べさせた。

 公式戦では対戦相手の分析結果を1枚のリポートにまとめ、試合前に選手たちに配布する。もともと同監督は「データを重視するタイプではなかった」が、「さすが東高生。こういうのは得意なんですね。期待以上でした」と、その精密さに驚嘆したという。

 エース・亀岡も「データがあると投球の組み立てを考えやすい」と効果を口にする。分析を基に戦った昨夏の愛媛大会で準優勝。新チームとなった昨秋も県大会で準優勝し、63年ぶりの四国大会出場、そして21世紀枠選出につながった。

 センバツ出場決定後、後援会などからの“ご褒美”としてデータ班が使うパソコンやビデオカメラ、スピードガン、分析用ソフトなどを新たに購入した。4人のモチベーションは高まる一方だ。

 組み合わせ抽選は13日。対戦相手が決まれば徹底分析し、1枚のリポートに仕上げる。「甲子園ですから燃えます。責任を持ってやりたい」。リーダー・向井は闘志をみなぎらせた。

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