新庄、広島県北勢初のセンバツ出場

 第86回選抜高校野球大会(3月21日から12日間、甲子園)の出場校選考委員会が24日、大阪市内で行われ、一般枠29と21世紀枠3の計32校が発表された。広島県勢では、新庄が春夏通じて初めての出場が決まった。創部86年目、県北勢として初の甲子園出場。県内屈指の豪雪地帯ながら、「考える野球」でハンディを乗り越え、つかんだ夢舞台。初出場初勝利を目指す。

 午後3時35分に届いた吉報。屋内練習場で甲子園初出場を告げられた新庄ナインは、高々と帽子を放り投げ喜びを爆発させた。

 昨年の秋季広島大会で優勝し、中国大会では準優勝した。11年夏と昨夏は県大会決勝で敗れ悔し涙を飲んだ。迫田守昭監督(68)は「うれしい。感謝の気持ちを忘れず甲子園で羽ばたきたい」と頬を緩めた。

 チームのモットーは「考える野球」だ。同校がある北広島町は県内最多6カ所のスキー場がある豪雪地帯。11~3月は積雪のためグラウンドが使えない。さらに進学校ゆえに午前7~8時は自主学習で早朝練習なし。午後の練習時間も約3時間に限定されている。

 雪が積もる現在は室内練習場でのマシン打撃とゴロ捕球が主体だ。それでも迫田監督は「どう取り組むか重要。考え方次第で成長するし、雪もプラス」ときっぱり。厳しい環境を逆手にとり、考える力を養い練習への意識を高めることで質を向上させてきた。

 中林航輝主将(2年)は「打撃練習は常に走者をイメージし、ゴロ捕球はイレギュラーを想定している。言われた練習をそのままにするのではなく、どうすればうまくなるかを考えてきた」。“迫田イズム”での成果を強調した。

 最速143キロ左腕エースの山岡就也投手(2年)を中心に堅実な守備力が特徴だ。初出場初勝利を目指す今大会。「大舞台を楽しんで元気なプレーをみせたい。自分たちの力を出し切りたい」と中林主将。臆することなく、全力で戦い抜く。

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