暗転の報徳…プロ注目の乾「力不足」

 「センバツ・2回戦、常葉菊川4-3報徳学園」(27日、甲子園)

 地元兵庫の報徳学園は常葉学園菊川に3‐4で敗れた。プロ注目右腕・乾陽平投手(3年)は最速142キロで4安打4失点、8奪三振。近畿勢は6校中、5校が初戦敗退した。今大会限定の「東北絆枠」で選出された山形中央は岩国商に勝ち、甲子園初勝利。県岐阜商は春の甲子園で36年ぶりに初戦を突破した。

 ゲームセットの瞬間、乾はぼう然とした表情でグラウンドを見つめた。2点を負う九回1死二、三塁、山口の右犠飛で相手の本塁返球が捕手の頭上を越えた。二走の片浜も同点のホームを狙ったが、三本間でアウト。あっけない幕切れだった。

 乾は「勝ち越して焦りがあった。力不足」と自らを責めた。勝負どころの直球勝負が裏目に出た。1点リードの四回、1死二塁から遠藤に左前適時打。勝ち越した直後の八回も、満塁で遠藤の打球が遊撃手・岸田のグラブをかすめ外野へ。走者一掃の二塁打となった。いずれの打席も全球ストレート。「秋はまっすぐで押せたので、今日も悔いが残らないよう直球で勝負した」と説明した。

 昨秋の近畿大会で、大阪桐蔭に直球で内角攻めを貫き7回1安打完封。強打を抑えた自信が、甲子園で足かせになった。永田裕治監督(49)も「変化球を交ぜろと捕手に言ったが…」と悔やんだ。

 それでもプロの評価は高い。阪神・熊野スカウトは「ボールの回転がものすごくいい」。中日・中田スカウト部長も「普通の選手にない体の柔らかさ」と言う。バレーボール一家に生まれた乾は幼少時バレーや水泳にも親しんだ。しなるような体の柔軟性はここで培われ、球のキレを生んだ。

 中学ではバレー部に勧誘されたが「自分に合っているのは野球」と甲子園への道を選んだ。初めての聖地はほろ苦い経験だった。「もう一度戻ってこられるように頑張りたい」と右腕は顔を上げた。

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