「奇声が聞こえたと思ったら、菜七子でした」兄弟子・丸山が舞台裏を紹介

 先週日曜(2月26日)の小倉4Rでのこと。レース前の返し馬を見ていると、馬場入りした丸山元気騎手騎乗のカゼノアスリート(牡3歳、美浦・中舘英二厩舎)が外ラチ沿いで、スタンド側に鼻面を向けてしばらく立っていた。

 「元気、何をしているんだ~?」と思ってよくよく観察してみると、その先には小さい子どもを抱きかかえた若夫婦が。お子さんに”生のサラブレッド”を近くで見せてあげていたのだ。子どもにとってはきっと、テレビか本くらいでしか見たことのない生き物なのは間違いない。感激したはずで、何よりご両親がこの鞍上にとても感謝したことだろう。

 非常にほほえましい光景だったため後日、元気に「いや~、お前さん優しいな。ちょっと見直した」と伝えると照れ笑いしていた。

 しかし、次の瞬間にこのすてきな話をぶっ壊そうとする男が…。

 横で話を聞いていた丹内祐次騎手が「玉川さん、だまされてはいけませんよ。元気はそういうフリをして”きょうはかわいい娘が観戦にきていないかな~”と物色しているんです!」。すると、元気はさらに照れ笑い。真実は果たしてどちらなのか-。

 その元気にとって、所属する美浦・根本康広厩舎の後輩にあたる藤田菜七子騎手が、ファンの皆さんならご存じの通り先週小倉へ初参戦。2月25日の8Rリルティングインク(牝4歳、美浦・清水英克厩舎)で待望の今年初勝利を飾った。その一戦で、ゴール直前にブッ差されて首差2着に敗れたのは、元気騎乗のユキノカトレア(牝5歳、栗東・坂口正則厩舎)。「後ろから奇声が聞こえたから誰だよ?と思ったら、菜七子でした」とレースを振り返っておりました。

 優しい男らしく(?)、競馬終了後は妹弟子を連れてご飯を食べに行ったという。

 「やはり菜七子は違いますね」とは元気。「何かあったのかい」と尋ねると、「隣に居合わせたお客さんが”藤田菜七子さんですよね?握手してください”と話しかけてきたんですよ~」。そして、一緒にいた知り合いがわざわざ「こちらにいるのは丸山騎手ですよ」と教えたのに「すみません、存じ上げません…」と返されたそう。競馬に続き、菜七子には”連敗”を喫した兄弟子でした。

 さて、今週末の元気は土曜が小倉、日曜はお手馬のダンツプリウス(牡4歳、栗東・山内研二厩舎)に大阪城Sで騎乗するため阪神へ遠征。「頑張ってきます!」と気合が入っておりました。いろいろな意味で今週は、見事な勝利を期待している。

(馬サブロー美浦支局・玉川 祝)

【馬サブローコンテンツ】

・僚紙「馬サブロー」栗東支局長・竹村浩行の予想は→こちらをクリック

・“万券ハンター”こと美浦支局長・佐野裕樹の予想は→こちらをクリック

・紙面で人気!スピード指数作者・坂口元一の予想は→こちらをクリック

・スタッフによる予想動画「馬サブローTV」は→こちらをクリック

編集者のオススメ記事

玉川祝「トレセン漫遊記」最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス