【第１００回】赤沢文香（３１）＝岡山・８１期＝

　２０００年に１８歳でデビューした当時の赤沢（旧姓三宅）はふっくら丸顔。現在は３歳の長男、１歳半の長女の母となり、キリッとしたシャープな顔つきに変わった。「考え方も全然違う。若いころは刺激を求める自分もいたけど、平凡な幸せが一番大事」と満ち足りた表情をしている。

　「昨年は希望と不安を抱えて一年走った。家に帰ると子育てができないくらい考え込んだ」と、２度目の出産後は結果を残せず苦しんだ。母として選手としてどうあるべきか悩み続けた。「そんなときに主人が、子供たちにとって当たり前の存在がお母さん。『そのままの自分でいいんだよ』と言ってくれた。その言葉に救われた」と吹っ切れた。

　今年は仕事に本腰を入れると家族に宣言。「まずは勝率５・００以上が目標。最後まで諦めず、後悔しないレースをする。いい時ばかりではないけど、一生懸命走る姿を子供たちに見せたい。今の気持ちで自分の限界まで突き進む」と強く決意。家族の愛に支えられ、着実に歩んでいる。