【競輪、ボート】ヒーローインタビューをヒロイン… 略語に別の意味が生じることに違和感
「レース記者コラム 仕事・賭け事・独り言」
記者はテレビなどでプロ野球中継を観戦するのが好き。時間が許す限りはヒーローインタビューまで観戦する。28日の広島-阪神(マツダスタジアム)は3-12で阪神が勝利。解説者の振り返りを聞きながら、誰がヒーローインタビューに呼び出されるのかと考えながら待った。開幕10連勝の高橋遥人か、リーグトップの17号本塁打を放った森下翔太か、それとも…と思っていたら、この日がバースデーで決勝の勝ち越し適時三塁打を放った中野拓夢だった。さわやかな笑顔を見せた中野を見終えて、テレビを切った。
ヒーローインタビュー直前に、知人からスマートフォンにメッセージが来た。「ヒロインは誰やろか?」。なぜ、記者に物語などの女性主人公を尋ねてくるのか…と思ったら、次のメッセージが「ワシは森下(翔太)やと思う」。ヒーローインタビューを「ヒロイン」と略しているのだ。
メッセージでのやりとりをするのがまどろっこしいので、直接に電話をかけた。「ヒーローインタビューをヒロインと略すのは…」と告げると「あなたは略語が嫌いなようやね。ほんならパソコン(パーソナルコンピューター)やデジカメ(デジタルカメラ)、特急(特別急行)なども使わんでほしい」と知人。水掛け論になりそうだったので、話題を変えてから通話を終えた。
ただ、ヒロインはどうも納得がいかない。この件は以前から気になっていて、ずっとモヤモヤしていた。別の知人いわく「自分もこれはどうかと思うわ。でも、SNSなどではヒーローインタビューをそう略すのをよく見かける」。略語に別の意味が生じてしまうことに違和感を覚える人が少なくないようだ。
話題を変える。8日に元デイリースポーツ記者の松下雄一郎さんが亡くなった。まだ55歳。2002~03年は記者とともにボートレース担当。その後はトラ番(阪神タイガース担当)を続けていたが、近年はボート担当に戻っていた。ここ2年はボート場で一緒に取材をすることがあった。最後に会ったのは下関の中国地区選手権(1月29日~2月3日)。昨年4月に大腸がんが判明し、闘病を続けながらも取材活動に励んでいた。「(医師から告げられた)余命は過ぎていますけど、まだ生きていますわ」と言いつつも、その下関ではピットで元気に取材していた。「若い選手は(顔とかが)分かりませんわ」と言いつつ、どの選手にも丁寧な言葉で会話していた。「元気やったら、次は食事に行きましょう」。その約束は叶わぬものになってしまった。
そういえば、前々から松下さんに聞いてみたいことがある。「松ちゃんはヒーローインタビューを『ヒロイン』と言うん?」。記者も近いうちにそっちへ行くから、答えを用意しておいてほしい。(関西競輪、ボート担当・森田新吾)
