【朝日杯FS】グレナディアガーズ レコードV!怪物フランケルの血が大舞台で騒いだ

 「朝日杯FS・G1」(20日、阪神)

 7番人気のグレナディアガーズが早め先頭に立つと、そのまま後続の追い上げを振り切り、2歳マイル王に輝いた。勝ちタイムの1分32秒3はレース&2歳コースレコード。2着には追い上げた2番人気のステラヴェローチェ、3着には1番人気のレッドベルオーブが入った。

 圧巻の内容だった。グレナディアガーズはハイペースで逃げるモントライゼを深追いすることなく、好位の3番手を追走。直線で早めに抜け出すと、ステラヴェローチェの猛追を3/4馬身差封じ込んだ。勝ちタイムの1分32秒3は、2019年のサリオスがマークしたレースレコードを0秒7、20年のデイリー杯2歳Sでレッドベルオーブがマークした2歳コースレコードを0秒1上回るものだった。

 川田は満足そうに振り返った。「後ろを待つことなく、つかまえ過ぎずにつかまえようと。性格が難しい馬なので気分を害さないように気持ち良く走れる競馬をイメージして騎乗しました。よく我慢できていましたし、素晴らしい走りを見せてくれました」。まさに力でねじ伏せる内容だった。

 父は欧州でG1・10勝を含む14戦無敗で引退したフランケル。大一番でその血が騒いだ。デビュー3戦目の前走でようやく未勝利を脱出すると、一気にG1タイトルを手にした。「産駒特有の気持ちの難しさを一気に出していました。そこから我慢させて落ち着きを保たせるように、調教で工夫してきました」と鞍上。教え込んできたことが実を結んだ。

 中内田師は「ホッとした気持ちと、うれしい気持ちの両方です。素晴らしい血統の馬でトレセンに入る前から大きいところが狙えると期待していました」と笑顔を見せ、「前走は未勝利戦を(当時の)レコードタイで勝っていた。今のスピード馬場がこの馬に合っていましたね」と勝因を挙げていた。

 今後について指揮官は「1600メートルを持ってくれたというのが率直な感想。これ以上、(距離を)延ばすのはまだ視野に入っていません」と胸の内を明かした。2歳マイル王者は来春、さらなる飛躍をもくろむ。

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