【京都牝馬S】坂口正師、エイシンティンクルで有終V狙う

 「京都牝馬S・G3」(16日、京都)

 定年により、28日で引退する坂口正則調教師(70)=栗東=が、最後の重賞に向けて意気込みを語った。

 思い出の一頭として挙げたのは、1番人気のアグネスフローラを直線一気の豪脚で差し切り、当時のレースレコードを記録した90年オークスのエイシンサニーだ。「(410キロ台の)小さい体だったが、(厩舎として)初めてG1を獲った馬なので。まだ生きている(32歳)のはすごい」と懐かしそうにほほ笑んだ。

 これまでに重賞は27勝(うち障害9勝)だが、平地で挙げた全18勝中14勝は“エイシン&エーシン”の冠名がついた馬だ。「相性はいいと思っていた。紹介してもらって良かったよ」とオーナーへの感謝を口にする。

 土曜京都11Rの京都牝馬S。その冠名がついたエイシンティンクルで、最後の重賞に挑む。香港、フランスでG1・2勝を挙げた全兄エイシンヒカリも手掛けており、まさに厩舎ゆかりの血統だ。「引き継ぎもあるので無事に走ってほしいけど、もし決めてくれたらドラマだね。休み明けでも問題はない」とキッパリ。キラリと光り輝く走りで、有終Vをもたらすか。(デイリースポーツ・赤尾慶太)

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