【ボート】遠藤『男子粉砕』を狙う “強豪女子”が魅せる
「近畿地区選手権・G1」(10日開幕、三国)
近畿地区選には、3人(中谷朋子、香川素子、遠藤エミ)の女子選手も出場する。特に昨年11月のG2・レディースチャレンジカップ(大村)を優勝するなど活躍した遠藤は、不屈な精神で近畿地区選に挑む。
今年最初のG1戦となった1月の戸田周年。2日目2Rでまさかの落水。右橈骨(とうこつ)骨折、前額部挫創などで全治1カ月の診断が下された。「自分のミスです。足も良かったし、期待できる節だったんですが…。お正月のびわこの優勝戦でも転覆したし、何かリズムは良くない」とレース後は額の傷と心の痛みに、落ち込んだ。ただ、翌日の再検査では骨折はみつからずひと安心。
昨秋、遠藤は「SGっていいですよ。刺激になるし、勉強にもなる。1度出たら何回でも出たくなりますよ」と目をキラキラさせながら、SGの楽しさを話した。そして「来年(17年)は、年間全部のSG競走に出たい。女子ではまだいないですよね」と完全にSGの魅力に取りつかれたようだ。
ただ、そこからの頑張りは実らず今年最初のSGであるクラシック出場の権利はない。それだけに、このラストチャンス(優勝すればクラシックに出場できる)に懸ける意気込みは相当だ。「近畿地区選は層が厚いので、優勝することは難しいかもしれませんが、自分のできることをしっかりとやっていけばチャンスはあると思っています。このメンバーで結果を残せればリズムを取り戻す、いいきっかけにもなる」といつもの勝負根性は健在だ。
SG覇者がずらりとそろった近畿の猛者を相手に、自慢の全速ターンで挑む。