「オークス・Ｇ１」（１９日、東京）

　２冠成らず‐。桜花賞馬アユサンは、伸びを欠き４着に敗れた。道中は勝ち馬と並走するように中団を追走。直線も絶好の形で抜け出してきたが、坂を上がってからはじけることはなかった。「この馬の競馬はできた。折り合いもついたし、思った位置で競馬もできた。だけど…」と丸山は悔しさをかみ締める。

　前日の落馬負傷により、桜花賞では手綱をＣ・デムーロに譲った。それでもオーナーの計らいで、コンビを再結成。今回にかける意気込みは相当なものだった。「うまく乗っても勝てなかった。勝たせてあげたかった。悔しいです。すいません、イチからやり直します」と言葉を絞り出した。

　手塚師もガックリと肩を落とし、「パドックでイレ込んでいた。装鞍所までは完璧だったんだけどね。返し馬に行くまでのアプローチに失敗です。調教が強過ぎたのかな」と敗因を挙げた。「競馬の内容としては問題なかった。桜花賞馬として、それなりの格好はつけられたと思う。秋華賞へ向けてやり直します」。最後は雪辱を誓い、前を向いた。