道を筆談で尋ねたら英語で返され、手話は変な目で見られ…耳が聞こえない私が感じる時代の“変化”【漫画】
世の中には、身体に不自由を抱えながら暮らす人がいる。もしも街中でそんな不自由を抱えた人が困っていた場合、思わず避けてしまう人は少なくない。自身も聴覚障害を持つあかねさんの作品『聞こえない人のことを知って欲しかった子ども』は、そんな街中での出来事について描かれている。
主人公の沙良は生まれつき耳が聞こえない。2010年代に、そんな彼女が街中で通りすがりの女性に道を尋ねられる。沙良はメモに「どうかしましたか?」と書いて見せると、女性は「話せない?時間かかりそう」と思いそそくさと立ち去ってしまう。
その後、友人と街中で過ごしている間も手話で会話をする2人は、周囲からジロジロと冷ややかな目で見られて居心地悪く感じるのだった。
しかしそれから数年後、沙良は友人たちと動物園へ出かける。すると沙良たちを見た係員は手話で返答してくれた。売店では店員が積極的に筆談するなど、あのころの『居心地の悪さ』が徐々に無くなっていた。
そして2020年代のいま、「少しずつだけど確実に、手話や耳の聞こえない人のことを知る人が増えて嬉しい」と沙良は感じるのだった。
読者からは「自分が知らなかった世界に触れられた」「この作品を読んで救われた気分になった」など、さまざまな温かい声が寄せられている。そこで、作者のあかねさんに話を聞いた。
-同作における主人公の経験や苦悩は、あかねさんご自身の経験を元に描かれたのでしょうか
ほとんどは自分の体験談をもとに描きました。この世には聞えない・聞こえにくい人が存在しているということ、そして手話という言葉のことを知ってほしいという気持ちからこのお話ができました。
ただ、今ではドラマなどの影響で手話のことを知っている人が増え、外で手話をしててもジロジロ見られたりヒソヒソされたりすることはほとんどなくなりました。
-こだわった表現や、とくに注目してほしいポイントがあれば教えてください。
物語の最初と最後に、沙良が知らない人に道を尋ねられるシーンですね。最初の方は沙良に対して「めんどくさそう」と思われ去ってしまいますが、最後の方はスマホでの文字のやり取りを快諾し、そのまま道を尋ねます。
このシーンのように、実際に街中や駅、お店などで筆談や手話で対応できますというサービス表記をよく見かけるようになりました。きこえない当事者として本当に嬉しいことです。
(よろず~ニュース特約ライター・夢書房)
