1位は「米国ファースト」「円安インフレ」よりも圧倒的な関心度 企業が注目する「2026年のキーワード」

 株式会社帝国データバンクはこのほど、1247社を対象に、国際情勢や政権運営、経済・産業活動など企業における2026年の注目キーワードについてアンケートを実施、結果を公表した。

 調査によると、台湾問題や日中関係、対中依存などの「チャイナリスク」をあげた企業の割合が74.8%でトップとなった。

 トランプ関税やドンロー主義(ドナルドとモンロー主義を組み合わせた造語)などの「アメリカ・ファースト(63.7%)」が2位で、海外取引の有無に関わらず地政学リスクを懸念する企業が多くみられた。次に、物価や賃金の上昇に関わる「円安インフレ(58.6%)」、「賃上げ圧力(49.2%)」が続き、企業や個人での活用が進む中、「AIバブル(41.8%)」は5位にランクインした。

 また、高市政権が掲げる「責任ある積極財政(38.3%)」や17の戦略分野に含まれる「半導体産業(36.6%)」「サイバーセキュリティ(35.9%)」「防衛産業(29.7%)」のほか、「重老齢社会(36.2%)」を3割の企業が注目するキーワードに挙げた。

 「チャイナリスク」をキーワードに選んだ企業からは、「中国との関係悪化により長期にわたる景気の低迷を懸念。逆に、脱中国による販売機会が増えると期待(機械製造)」といった声が聞かれた。また、「世界は米国、中国に振り回されて大きく変貌を遂げるきっかけとなる1年になると思う(専門サービス)」と、米中関係や両国と日本の関係など国際問題による経済への影響を懸念する企業がみられた。

 「円安インフレ」や「賃上げ圧力」を選んだ企業からは、「円安によって原材料などの企業物価が上昇している(飲食料品・飼料製造)」や「最低賃金は年々上がり続け、物価は上昇しているものの、中小企業の価格交渉は難しい(化学品製造)」といった声が挙がった。

 業界別に、全体より10ポイント以上高かった注目キーワードをみると、『運輸・倉庫』では2024年問題を背景とした運賃の値上げとともに、給与への反映が求められ「賃上げ圧力(64.2%、全体比+15.0ポイント)」が全体を大きく上回ったほか、旅行代理店などから「オーバーツーリズム(24.5%、同+11.0ポイント)」も目立った。『小売』では、季節に応じた商品の需要変動が大きいアパレル関連の企業を中心に「二季の国(33.3%、同+14.9ポイント)」が上位に挙がった。人手不足が続く『建設』では「脱・働き方改革(34.6%、同+13.4ポイント)」が注目されている。

 アンケート結果をみると、注目キーワードに「チャイナリスク」を挙げた企業は4分の3に達した。日中関係の悪化は収束の見通しが立たない中、日本への渡航自粛に続いて、レアアースの輸出制限が中国政府から表明されるなど、実体経済への影響が懸念される。次いで、「アメリカ・ファースト」も6割を超える企業が注目。日本と米中双方の関係だけでなく、米中関係による影響も目が離せない状況で、海外取引の有無に関わらず多くの企業が国際問題による影響を注視している様子がうかがえた。

 また、企業経営におけるコスト負担が年々増す中、「円安インフレ」「賃上げ圧力」といった物価や賃金の上昇に関するワードも続いた。一方、成長著しく、企業・個人での利用が進む生成AIブームなどを背景に「AIバブル」も上位に並んだ。

 2026年の企業を取り巻く環境は、国際問題やコスト負担増など厳しい状況が予想される。高市政権による各種政策がどれほどの効果をもたらすのか、衆議院解散意向の報道が流れる中で、政府による外交政策や経済対策、成長戦略などが引き続き注目される。

(よろず~ニュース調査班)

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