世良公則「あなたの1票には力がある」「武道館やスタジアムも、皆さんが握りしめた1枚のチケットから」

 参院選(20日投開票)大阪選挙区(改選数4)に無所属で立候補したロック歌手で俳優の世良公則(69)が12日、大阪市内で公示後初めて街頭演説を行った。

 黒のTシャツ、ジーンズ姿で、うめきた地区のスクランブル交差点に登場。たすきやのぼり、選挙カーが間に合わず、路上でマイクを持った。ボランティアスタッフが集まり、選挙戦10日目でようやく“第一声”。「オーバーツーリズム、そして外国人の方が土地を買ってしまう。そういう実態に一定の歯止めをかけて、きちっとした規制を設けなければだめですよね」と主張した。

 世良氏は「と言うとね、アイツは排外主義者だ、レイシストだ、差別主義者だとからんでくる人がいます。私たちミュージシャンはね、世界のいろんな人たちと一緒に音楽を作っています。国や人種、宗教、言葉。そして主義主張。イデオロギーを超えて、一緒にものづくりをしていくんです。どこが排外主義者なんですか」と語気を強めた。

 政治をオーケストラに例え「オーケストラにはいろんな楽器がある。それぞれの楽器が好き勝手に吹いて、好き勝手に暴れたら、これ音楽じゃないですよね。そこには楽譜というひとつのルールの上に、指揮棒を振る指揮者が必要なんです。指揮者が全体像を見て、コンダクトしていく。指揮棒を振っていく。そして美しい音楽が仕上がる。その指揮棒を振る、コンダクター、指揮者そのものが国じゃなきゃだめなんです」と熱弁した。

 その上で「その指揮者がだめだったらだめなんです。今の日本の指揮者、どうですか?見事な指揮棒を振って、見事な演奏を奏でてますか。だめなものはだめって言いましょうよ。そんな音楽聴いてられないよって」とコブシを振り上げた。

 「絵にしてもそうですよ」と追及する世良は「今の日本どうですか。いろんな絵の具を混ぜましょう。みんなでみんなで混ぜましょう。いろんな絵の具を次から次へと混ぜて、そこには規則性も芸術性もなければ、できた色は黒です。真っ黒なんですよ。何でもかんでも色混ぜて、真っ黒な絵の具で何描くんですか。そこには美しさも、色調も、そんなもののかけらもない。しっかりと色選びをする。そうやっていかなきゃ、この国この街壊れますよ」と熱弁した。

 道行く人に「どうせ私の1票じゃ世の中変わらないよ、大した力にならないよって思っている人いますよね。あなたの1票でしか今を変えることはできないんです。それが民主主義なんです。皆さんの1票は、力があるんです」と呼びかけた世良。自身の歌手としての活動を振り返り「100人のライブハウスも、1000人のホールも、1万人のホールも、それ以上の武道館やスタジアムも、皆さんが握りしめた1枚のチケットから始まるんですよ。握りしめた1枚1枚のチケットが、100を生み1000を生み万を生み、10万を生んでいくんです。あなたの1票には力がある。あなたの握りしめたライブのチケットと、同じだけの力があるんです。ぜひ、あなたの握りしめた投票券、行使してください!」と切り出した。

 初の街頭演説は、予定の20分間をオーバーし、30分に及んだ。「音楽やっている方が楽ですよね。音楽やっていても歌詞がとぶこともある。初めての経験ですけど、ライブとはまた違う訴えをさせていただいた」と“街頭デビュー”を振り返る。同市内の天神橋筋商店街を歩き、支持を訴えた世良は「音楽では、このようなはっきりとしたメッセージって送れなくて、歌詞の中に盛り込んだり、音楽の中にひそかに忍ばせたりして届けることが多いんですけれど…それを生でぶつけるというのも、けっこう楽しいですね」と手応えを感じていた。

(よろず~ニュース編集部)

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