「出張中なんですが、本当にこの道で合ってるんですかね…」。山道に似つかわしくないスーツ姿の会社員の投稿が話題を呼んでいる。一体どこへ向かっていたというのか。

　工業薬品メーカーに勤務する、よごれん（@yogoren）さんはこのほど、営業のため北陸に出張。写真は富山県砺波市で撮影したというが、当然同投稿には「絶対合ってないwww」「スーツでこんな山奥！？」「少し孤独のグルメを感じる」「道に正解などありません。切り開くものですから」など、ツッコミや驚きの声であふれている。

　単刀直入、なぜこの場所に行ったのか聞いた。「石切場跡に行くためでした。川の対岸から見てそこに石切場跡があることは分かってましたが、石は索道で運び出していたため、道がないと思ってました。取引先の方から『道があるはずだよ』と教えていただき、その直後に訪れた次第です」。

　早速行ってみると、たしかに道はあったのだが「もう長年整備されていない感じ」と険しく途中で撤退。「やぶもありましたが、土砂崩れで一部、道がなくなっていたのが一番厳しかったですね」と理由を明かした。また、取引先から向かったため探索用スーツではなく仕事用スーツだったことも、歩みを進めることを躊躇させた。探索の代償として、仕事用スーツと靴は泥まみれに。翌日も仕事だったが「ぬれた雑巾で拭いて、何とかなりました」と事なきを得たようだ。

　ちなみに、よごれんさんにはサラリーマンの他にもうひとつの顔がある。全国各地の整備が不十分な酷い国道、通称「酷道（こくどう）」。よごれんさんは酷道をめぐることを趣味とする、いわば“酷道愛好家”で、好きが高じて著書やメディア出演も多数。もっとも、今回訪れた道は「酷道」ではなく、石切場跡見学のための遊歩道と思われるという。

（よろず～ニュース・藤丸 紘生）