安西マリアさん死去…急性心筋梗塞で

死去したことが明らかになった安西マリアさん
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 シングル「涙の太陽」のヒットで知られる往年の人気アイドルで歌手の安西マリア(本名・柴崎麻利子)さんが15日夜、都内の病院で死去していたことが16日、明らかになった。60歳。東京都出身。2月20日に急性心筋梗塞で倒れ、緊急入院していた。葬儀は遺族の希望により密葬で行われる。後日、お別れの会を行うことなども検討されている。        

 関係者によれば、安西さんは一度も意識が戻ることなく、家族が見守る中、静かに息を引き取ったという。

 安西さんは2月20日に自宅で倒れ、救急車で都内の病院に搬送された。心肺停止状態だった。その後、除細動器で一度は蘇生したが、意識が戻らない状態が続いていた。低温療法など懸命な治療が続けられ、自力呼吸こそできていたものの、脳に大きなダメージを受けており、いつ急変してもおかしくない状態だった。

 安西さんは73年にエミー・ジャクソンのカバー曲「涙の太陽」でデビュー。右手を顔の横でヒラヒラとさせる振りつけが話題となり、一躍、人気アイドルに。同年の日本レコード大賞新人賞を、アグネス・チャンや浅田美代子らと受賞した。

 その後もドイツの血を引く美貌とグラマラスな肢体で、女優としても活躍。故松田優作さん主演の映画「暴力教室」でヒロインを演じたり、ドラマ「バーディー大作戦」「大江戸捜査網」にもレギュラー出演した。

 78年には父親の転勤に伴いハワイに移住。正式に引退表明することなく、表舞台から姿を消したことが失踪騒動に発展した。

 その後、元マネジャーの男性と結婚、84年には長男が誕生したが、帰国後に離婚。離婚後は千葉県内でスナックを開くなど、苦労の連続だったが、芸能関係者に誘われ歌手活動を再開した。

 昨年6月に「徹子の部屋」に出演した安西さんは、一人息子の育児の苦労、認知症の母親の介護、脳梗塞で亡くなった父親の思い出を語るとともに、自身が、2年間うつに苦しんだことなどを赤裸々に告白。2012年と13年にはヌード写真集を発表。今年1月にはフジテレビの生番組にも出演し、元気な姿を披露していた。

 近年は息子と2人暮らし。施設にいる母と、息子の面倒をみながら、週に数回、ライブハウスで歌っていた。年に一度、大好きな沖縄に仕事で行くことを楽しみにしていたというが、願いはかなわなかった。

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