本紙に語ったサッカー愛 大杉漣さん“幻のインタビュー”

誰からも愛された名優・大杉漣さんはサッカーをこよなく愛していた。漣さんと、サッカーを愛する人へ―。デイリー瀬戸内版にのみ掲載された17年5月のインタビュー記事を全文再掲します。

公開日:2018.2.22

―観るだけでなく、プレーもする
 「自分で『鰯(いわし)クラブ』というチームを組んでやってます。もう26年くらい。Jリーグより長くやってますね」
―10番をつけているそうですね
 「おっしゃる通り10番です。昔はけっこう点を取ってて『不動の10番』なんて言われました。今は、全然動けない方の不動の10番ですが」

―今年のヴォルティスの戦いぶりで感じることは?
 「ロドリゲス監督になってサッカーが変わりましたね。攻撃的になったと思います。リスクを冒してでも攻めようという姿勢が見えるので、楽しいサッカーになってるなと。僕ら俳優の仕事でも、安心するところで演ずるより、リスクを背負うことでその先が見えることがある。あえて挑んでみるという気持ちが大事ですよね」

上を目指してがむしゃらに!J2にはJ2の面白さがある

―注目選手は?
 「僕は選手個人を好きになるというより、チーム全体です。チームフォーメーション、そういうのが楽しみなんです」
―もう一度、J1に昇格してほしい?
 「前に見事J1に上がって、見事に落ちましたからねえ。またJ1に上がってほしいけど、J2にはJ2の面白さがある。上に上がろうとする、がむしゃらな気持ちですよね。J1やJ2というカテゴリーの問題ではなく、心に響く試合がある。僕はそういう試合を見たい。試合に対する気持ちの深さというか、そういうものに触れたときはすごくうれしい。だから徳島の選手には、失敗を恐れず挑んでほしいですね。すみません、熱く語ってしまって」

※編集注…徳島は13年にJ2の4位から昇格プレーオフを勝ち抜いてJ1に昇格したが、翌14年はJ1で最下位になり、わずか1年で降格した。

【関連記事 全文はリンク先で】13年12月に徳島が初のJ1昇格を決めた試合日には、テレビ朝日ドラマ「緊急取調室」の収録を行っていた大杉さんを、国立競技場で観戦させてあげるために、主演の天海祐希らが「大杉を国立に!」を合言葉に、収録を夕方までに終了させた。

大杉漣さんをサッカー観戦に!天海祐希ら「緊急取調室」メンバーが団結した5年前

―どうぞ続けてください
 「僕はどちらかといえばバイプレーヤー(脇役)ですが、サッカーはJ1が主役でJ2が脇役というわけではない。J2でも主演的な試合がある。試合への挑み方や姿勢の問題。人間の肉と肉との戦い、気持ちと気持ちのぶつかり合い。そういうものが見え隠れする試合があるんです」

生で見ればより面白い!スタジアムへ行こう!

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