中島健人が明かした原点「人生を振り切ってみようと」オーディションで固めた覚悟 「修羅の道」も乗り越えた

ほほ笑みながらポーズを決める中島健人(撮影・石井剣太郎)
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 歌手で俳優の中島健人(32)が、NHKドラマ「コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店」(火曜、後10・00)で同局初主演を果たし、フェロモンを泉のごとく垂れ流す店長という役で話題となっている。王道アイドルとして魅了してきた中島にとって、まさにハマり役。中学3年時に受けた事務所のオーディション会場でもある東京・渋谷のNHKでエンターテイナーとしての「原点」を聞いた。

 取材場所となったのは、NHK放送センター内にある「部屋番号705」。中島は「よろしくお願いします」とイメージを超えるさわやかな笑顔で入室してきた。

 「僕のアイドル人生って、NHKから始まったんです。すぐそこの(部屋番号)709で今の事務所のオーディションを受けた。本当にご縁がある場所なんですよね」

 中3だった08年4月の入所から18年。キャリア始まりの場所へ戻ってきたことに感慨深げだった。

 中島自身にとって、原点であると同時に覚悟を固めた場所でもあった。「オーディションを受ける時に腹を決めたんです。一度、人生を(アイドルに)振り切ってみようと」。その信念は今でも貫き続け、甘いセリフや高いプロ意識でまさに「王子様」のような立ち振る舞いを18年間で見事に確立させた。

 「始まったレッスンも最初は毎日めっちゃ怒られた」と笑い「でもここで鍛えられた」と当時の下積みの日々を回顧。「僕はなりたい自分の理想が高すぎるので疲弊しちゃうぐらい」と高い志を持ち、デビューまでたどり着いた。

 ただ、24年3月末にSexy Zoneからの卒業後は「修羅の道だった」とも明かす。「一人になってステージに立つ瞬間、最初は本当に怖かった」。それでも、ソロだからこその手応えも得ている。「自分自身で全てを表現しないといけない。でも、それが僕には合っていた」と実感。さらに、自身への逆風も力に変えた。

 「新しいスタートを切るタイミングは賛否が起きる。でも正直、賛成だけでなく、その否定的な声のおかげで強くなれた。僕のソロデビュー(アルバム収録の)曲『ピカレスク』は自分の憎しみを芸術に昇華したような作品。それが今ではライブの最後にアンコールでみんなが自分を呼ぶ時に歌ってくれる。何事も無駄なことはないと思えている。修羅を乗り越えると筋力ってつくもんですね」

 今年はアーティスト活動だけでなく、映画「ラブ≠コメディ」(7月公開)、ドラマ「ちるらん 新撰組鎮魂歌 江戸青春篇」などにも出演し、俳優としても存在感が高まっている。「僕は俳優とアーティスト活動と境界線はあまりないですね。やっていることの根本は変わらないかもしれないです」と臨む姿勢を強調。ただ「僕の祖父が役者だったんです。役者としての遺志は継承したい気持ちは強い」と自身の中で芝居の世界には特別な思いを抱いている。

 ドラマ「砂の器」(19年)に和賀英良役で出演したことは俳優としてターニングポイントとなった。冷徹で影のある役柄という、自身の新境地を開く出演作となった。

 「松本清張さんの作品で、今回共演している柄本明さんと僕が初めて共演した時。そういう役柄に感謝の気持ちもありつつ、重責を背負ったプレッシャーもあった。それを乗り越えられたというのは役者として自信につながった瞬間だった」と回顧。それでも「実は、和賀英良は本当に難しい役で自分の中で扱えていなかったという悔しさも残っている。今、和賀英良を演じたら、また違うんだろうな」と成長への手応えを口にした。

 掲げる俳優像を「ロマンを大事にできる俳優」と中島らしい言葉で表現した。「ジェームズ・キャメロン監督と話した時があって、本当にロマンを大事にしてる方だった。一つ一つの作品にロマンを持つ俳優でありたい。どこか何かにドキドキしていたいし、してほしい」。殻を破り続けてもなお、ぶれない姿勢で魅了し続ける。

  ◇  ◇

 「コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店」は北九州市・門司港にあるコンビニを舞台に、ハートフルでミステリアスでもあるヒューマンコメディーとして描かれる。勤勉で老若男女をとりこにする魔性のフェロモンだだ漏れの店長・志波三彦役を中島が務める。

 髪はボサボサで無精ひげという野性味あふれる風貌の兄、志波二彦役も中島が演じることが明かされ、正反対の一人二役に挑戦。「こんな人がいてくれたらいいな、こういう会話が店員さんとできたらおもしろいだろうなということを大切に、普遍的な日常の中で、非現実的な存在としていることを意識した」と役へのこだわりを明かした。

 実際に北九州の門司でもロケは行われた。「景色が美しいですね。僕、港町好きなんですよね。そういう風景も注目してほしい」と見どころを挙げた。

 ◆中島健人(なかじま・けんと)1994年3月13日生まれ。東京都出身。2008年4月に入所。11年11月にSexy Zoneのメンバーとしてデビュー。24年3月をもってグループを卒業。24年12月に1stアルバム「N/bias」でソロデビュー。今年2月に2ndアルバム「IDOL1ST」リリース。愛称はケンティー。血液型A。

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