ダイアナ妃の自転車、600万円超えで落札

 ダイアナ妃の自転車が4万4000ポンド(約670万円)で落札された。1970年代のラレー社のモデル「トラベラー」のレディース仕様が先週イングランドのイースト・サセックス州バトルにてオークショニアのバーストウ&ヒューエットから出品、あるアメリカ人が予想価格の2倍以上で落札する結果となった。

 1997年にパリでの自動車事故で36歳の若さで他界したダイアナ妃だが、チャールズ皇太子との結婚前に働いていたロンドンの保育園にその自転車で毎日通勤していたという。イギリス王室に入ってからは、王室に相応しくないと見なされたことから、その自転車を手放したという。

 同アイテムは2018年にオークションに出品され、9200ポンド(約140万円)で落札、今回は1万5000ポンド(約230万円)から2万ポンド(約300万円)が落札予想価格となっていた。

 今回、オークショニアのマーク・エリン氏は同アイテムを「世界で最も有名な自転車」と形容、一方のバーストウ&ヒューエットは「恥のバイク」「ダイアナに対する抑圧のシンボルとして有名」とリストの中で説明している。

 ダイアナ妃から直接この自転車を譲り受けたジェラルド・ストーンヒル氏による証明書が付くそうで、その中にはタイヤの状態やサドルのペンマークまで状態が詳細に記載されているという。

 そんな同アイテムは、英王室の歴史を基に創作されたネットフリックスのドラマ『ザ・クラウン』の最近の大人気ぶりにより、高値が予想されていた。ちなみに同ドラマではダイアナ妃をエマ・コリンが演じている。

 アイコニックな自転車の落札者は、メリーランド州ボルチモアに住む著名弁護士、バリー・グレイザー氏であることが明らかになっており、本人の法律事務所が発表した声明によると、同アイテムは歴史的建造物の中にある事務所内に新たに設置される英王室の人種差別のルーツを示す特別コーナーに飾られる予定だという。その建物はボルチモアの奴隷らを解放するために活動していた秘密結社「地下鉄道」があった場所となっている。 

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