『市民ケーン』のソリ、スティーヴン・スピルバーグが所有

 スティーヴン・スピルバーグ(71)が、映画史に残る不朽の名作『市民ケーン』のソリを所有しているそうだ。スピルバーグは今回BBCのラジオ番組にて、一番の思い出の品は自分の映画のものではなく、1941年公開のオーソン・ウェルズがメガホンを取った同作のそれだと明かした。

 同作のラストシーンで、「バラのつぼみ」と名付けられたソリは燃やされてしまうが、撮影で不要となった予備のソリを現在スピルバーグが所有しているのだという。

 番組中、一番の思い出の品は何かと尋ねられたスピルバーグは「『バラのつぼみ』のソリだね。バルサ材で作られたソリは、映画の最後で燃やすために予備も含め3台作られたんだ。ウェルズは全部のシーンを指揮していて、燃やした2つ目のソリに満足したことで3つ目は不要になったわけだ。それで、RKOの倉庫に保管されていたんだけど、1980年代半ばにサザビーズのオークションで僕がそのソリを落札したんだ」と答えている。

 現在、スピルバーグはこの小道具をオフィスに飾っているそうだが、誰もが鑑賞できるようにと新設予定のアカデミーの博物館に寄付する意向を明かし、「そのうち、アカデミーの博物館に行くことになるよ、新しくできるやつね。今はオフィスにあるし、落札してからずっとそこに置いてあるんだ。しばらく自宅に置いておいたこともあるけど、今はオフィスにある。でも、本当のところ博物館がふさわしいよ。皆が見れるからね」と続けた。

 一番の思い出の品が自身の作品のものではなかったスピルバーグだが、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のむちと中折れ帽子がオフィスに忍ばせてあるそうで、いつでもシバく準備は整っているよと冗談も飛ばしていた。

(BANG Media International)

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