ディカプリオが悲願の主演男優賞

 映画界最大の祭典「第88回米アカデミー賞」の授賞式が28日(日本時間29日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、米俳優レオナルド・ディカプリオ(41)が「レヴェナント:蘇えりし者」(4月22日公開)で主演男優賞を獲得、5度目の演技部門ノミネートで悲願を達成した。作品賞は「スポットライト 世紀のスクープ」。長編アニメ賞候補だったスタジオジブリ製作「思い出のマーニー」(米林宏昌監督)は受賞を逃した。

 名前が読み上げられた瞬間、会場は総立ちとなった。口笛の音、万雷の拍手…目を潤ませる者もいた。登壇したディカプリオは、柔らかな笑みを浮かべて夢心地に浸った。

 そして、「サンキュー。アカデミーに感謝します。信じがたいキャスト、スタッフの努力のたまものです」と、「レヴェナント」チームへの感謝からスピーチを始めた。

 “5度目の正直”だった。「ギルバート・グレイプ」「アビエイター」「ブラッド・ダイヤモンド」「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で俳優部門の候補に挙がりながら、受賞を逃していた。

 97年には歴代最多14部門にノミネートされ11部門を制した主演映画「タイタニック」で主演男優賞候補から漏れる屈辱も。この日は「タイタニック」の相手役で親友の英女優ケイト・ウィンスレット(40)と抱き合い、喜びを分かち合った。

 スピーチでは幾度も組んできたマーティン・スコセッシ監督(73)やかつての恩人たちの名を挙げ「このうちの誰が欠けても今回の受賞は不可能でした」とキャリアを総括。地球温暖化について問題提起し、再び惜しみない拍手を送られた。

 映画は裏切られた仲間への復しゅうに燃えるハンターの姿を描く2時間37分の大作。

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