大島優子“完全卒業”…涙&笑いで別れ

 AKB48の大島優子(25)が9日、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行い、グループでの8年間に及ぶ活動に終止符を打った。「普通の女の子が大きな夢を持つ勇気を与えてくれて、ありがとうございました」と涙で別れのあいさつ。明るいキャラが持ち味のエースの旅立ちらしく、感動あり笑いありのラストステージとなった。

 17歳のときにAKBに加入し、2006年4月1日、初めて秋葉原の劇場に立った。アイドルとして輝き始めたあの日から2992日目。思い出の詰まった原点の場所に、別れを告げた。

 「ここで培ってきたものを自信に、足元を見て歩んでいきたいと思います。AKB48の大島優子をありがとうございました。ソロ活動をしていく大島優子もよろしくお願いします」

 ファン229人が見守った公演には、かつてキャプテンを務めたチームKのメンバーと、高橋みなみ(23)、渡辺麻友(20)ら41人が出演。涙に暮れる高橋から「卒業したら『戦友』じゃなく、『親友』になってください」と惜別メッセージを送られたが、「イヤです!!」とまさかの拒絶。爆笑に包まれる中、「外から見てAKBを支えていくから、このまま戦友がいい」と“真意”を明かした。

 黎明(れいめい)期からAKBの歴史を彩った前田敦子(22)とのライバル物語。12年3月、前田が卒業を発表した際、大島は「これからどうしたらいいの?」と泣き崩れた。悩んだ末たどり着いた答えが、「『AKBと個人の仕事は両立できる』という道を行く」。信念に従い、唯一無二のエースとして国民的グループをけん引し、女優業にも精を出し、後輩に頼もしい姿を示し続けた。

 前田が「後輩のために道を作る」として卒業したときには違和感を覚えた。「私のスピリットからして、座席は譲られるものではなく奪い取るもの」。だがいつしか考え方が変わった。「座席を明け渡すことも先輩の責任なのかもしれない」と思えたからこそ、新たな道を選んだ。

 「入ったときは嫌いだったけど、いつの間にか大好きになり、AKB人生と呼べるぐらいどっぷりはまってたので、これからも好きでいさせてくれるAKB48でいてほしいな」と笑顔で仲間への言葉を残した大島は、“新しい自分を探す旅に”踏み出す。存在感のある女優を目指す、果てしない旅路へと‐。

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