【山田美保子のミホコは見ていた!】松本伊代、音楽と真摯に向き合い45周年
還暦を超えても「まだ16だから」の歌詞が似合い、スリムなスタイルもアイドル時代のまま。近年は大型音楽特番で令和の女性アイドルグループと見事なコラボを度々披露しているのが松本伊代。
夫・ヒロミとは「理想の芸能人夫婦ランキング」の常連で、そのヒロミがバラエティ番組で度々明かすのは、今も朝食の目玉焼きの成功率が極めて低いことに代表されるトンデモ話ばかり。これが10月21日でデビュー45周年を迎える歌手・松本伊代のパブリックイメージだろう。
が、彼女が「花の82年組」として連日テレビ番組に出ていた時代から何十回とインタビューし続けていた私にとっての松本伊代は、昭和のアイドルの中でも、もっとも歌と真摯に向き合い続けている人のひとりなのだ。
中森明菜や小泉今日子のような大ヒット曲があるわけではないのだが、ヒットメーカーのみならず、シンガー・ソングライターやバンドメンバーまで多岐にわたる先生方から提供されたオリジナル曲はスマッシュヒットばかり。さらにボーカリストとしての実力がひじょうに高いと評判である。
あの鼻にかかった独特の声に惚れ込んでいるのは「センチメンタル・ジャーニー」の作詞者で、今も伊代を推す湯川れい子氏。同曲を作曲した筒美京平氏も、「実にユニークな響きのある声。ちょっと甘えっぽく、少年的でもある声が私は大好き」と大絶賛している。 そんな評価に甘えず、「どうすればもっと歌がうまくなれるのか」と雪の降る日、アポなしで訪ねたのは尾崎亜美の自宅。彼女からボイトレを受け、誕生したのが、12日に行われた「松本伊代 45th Anniversary Live2026“Journey”×EBISU JAM~Lovely I・Y・O~」の1曲目で歌われた「時に愛は」だ。
同曲から大人の歌手への仲間入りを果たした伊代。40周年記念アルバムに収録された西田佐知子さんの「くれないホテル」や、2年ぶりの新曲「Happy lovely」のカップリング曲、竹内まりやの「September」の出来栄えも素晴らしい。
こうして音楽と真摯に向き合っているからこそ彼女には著名なバンドメンバーが付くし、コンサート当日、石川秀美、早見優、渡辺めぐみ、新井薫子ら同期と共に見守っていたのは伊代の音楽面を筆頭で支え続け、作り続けているアレンジャーの船山基紀氏である。
ファンの皆さんも「ラブリー」「ハッピー」だけではない松本伊代を愛し理解し応援し続けている。私もその中の一人だ。
