NHK夜ドラ「税金で買った本」で自然体演技が話題の奥平大兼 初挑戦のコメディーは「いい勉強になりました」
NHK夜の帯ドラマ“夜ドラ”枠の「税金で買った本」(月~木曜、後10・45)が佳境を迎えている。12日から最終週に突入。連ドラ初主演で作品を牽引したのが、俳優の奥平大兼(23)だ。図書館で働くようになるヤンキー役で新境地。初のコメディー挑戦だったが、自然体の演技で溶け込み、話題を呼んでいる。節目の作品への思いを聞いた。
金髪にちょっときつい目つき。若者言葉のヤンキー役だが、心の根の優しさがしっかり伝わるのは奥平の仁だろう。
「今までの人生でヤンキー役はやったことがなかったので、そこをどうするかから入りました。原作を参考にしながら監督と話しつつ、日にちを重ねるごとに感覚をつかんでいった感じでした」
読書の楽しさを思い出した主人公・石平紀一が、図書館でアルバイトを始め、仕事の裏側を知りながら成長していく人気漫画の実写化。コメディー初挑戦だった。
「いままでナチュラルに感情を出すみたいな作品が多かったんですけど、今回は『これありえないだろ』ってところもいっぱいありましたし」と笑い、「いい勉強になりました。次への糧、コメディーというジャンルへの第一歩って感じです」と位置づける。
原作の紀一はセリフも昭和っぽく漫画的だが、実写で演じるにはリアリティーのバランスが難しい。現代的なセリフに微調整するなど監督と密に話し合い、ビジュアルもあえて原作に寄せなかったという。
「もちろん実写化なので、似てるに越したことはないと思うんですけど、究極的に無理のあるところもあると思う。原作にとらわれず、自分なりのエッセンスだったり、現代寄りの感覚や話し方は漫画にはないところかもしれません」
結果、コメディー的世界観に現実みを付与する自然体の演技が話題となり、新たな代表作となっている。連ドラ初主演。2025年1月期のドラマ「御上先生」で共演した松坂桃李の座長ぶりが印象に残っているという。学園もので教師と生徒として対峙(たいじ)した。
「生徒の誰よりも元気があるんです。撮影も夜になるとみんなぐったりしてくるんですけど、松坂さんはものすごい元気で『まだまだできるよ!』って。主演らしく引っ張るぞ!みたいな感じではないんですけど、スマートに引っ張ってくださった。そういう姿は、やらなきゃいけないと思いました」
主演の背中を知り、コメディーの楽しさを知り、ドラマの紀一のように奥平も成長曲線を描いている。
◆奥平大兼(おくだいら・だいけん)2003年9月20日生まれ。東京都出身。中1の時に渋谷でスカウトされる。初めて受けたオーディションで20年公開の映画「MOTHER マザー」のメインキャストに抜てきされてデビュー。20年10月期の「恋する母たち」でドラマ初出演。主な出演作にドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」「御上先生」や映画「君は放課後インソムニア」など。空手初段で、全国武道空手道交流大会「形」での優勝経験あり。
