愛之助「盛綱陣屋」仁左衛門との共演は「夢みたいな時間で毎日楽しかった。千秋楽がホントに寂しい」10月歌舞伎座で再演「思いがけなく早くチャンスが」
歌舞伎俳優の片岡愛之助(54)が26日、都内で開かれた東京・歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」(10月2~20日)の取材会で、今年5月の大阪松竹座さよなら公演「御名残五月大歌舞伎」での片岡仁左衛門(82)との共演を振り返った。
10月の歌舞伎座では、愛之助は第一部で「湧昇水鯉滝 鯉つかみ」、第二部で「近江源氏先陣館 盛綱陣屋」に出演。前者では滝窓志賀之助/滝窓志賀之助実は鯉の精、後者では和田兵衛秀盛を勤める。「盛綱陣屋」は5月に仁左衛門の佐々木盛綱、愛之助の和田兵衛で上演され、10月も同じ顔合わせとなる(仁左衛門は八代目尾上菊五郎とのダブルキャスト)。
愛之助は5月を「ホントに今回は貴重な盛綱だから、目に焼き付けておかなければならないなと思ってる作品ですし、自分が和田兵衛をやらせていただくなんて本当に思わなかった」と振り返り、仁左衛門との共演を次のように回想した。
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手も足も出なかった。(仁左衛門の)存在は大きかった。でもうれしかった。僕がずっと見てきたもので、見てもお手本の映像であって、その方が実際に自分に対して盛綱としてセリフを僕にしゃべってくださっているのはすごい夢みたいな時間でした。だから毎日すごい楽しかった。
それは毎日、『いや、やってんのはな、間違いとちゃうんやで。間違いと違うんやけど、もうちょっとこうした方が、ええんとちゃうかなと僕は思うけどな。どっちでもええねん、好きにしたらええねん』って最後おっしゃるんですけど。いろいろ考えながら、今日はこうしてみたら、今日はこうしてみたらと全く違うものを毎日やっていたら、すごく楽しくて。
普通にやるならば、武張ってやる。武張ってやる中にも大きさがあって『もっと上から来てくれ。もっと軽くあしらってくれたらええねん』と言われてですね。そういう意味では毎日かなり教えてくれましたね。
だからホントに勉強になって、千秋楽を迎えるのがホントに寂しいし、おじの盛綱も毎日をホントに全身全霊で勤めてらっしゃるなと思う、いろんな瞬間がありましたし、そこにご一緒させていただくありがたさと、学べることが、またそういうチャンスはないのかなと思っていたら、こんなに思いがけなくチャンスが早くやってくるのって思いもよらずで、非常に楽しみにしております。
風情を大きさで出すっていうのは、頑張れば頑張るほどダメなんですよね。いわゆる軽くあしらうという感じですか。あの盛綱を前にして軽くあしらうなんてできると思いますか?でもそういうところが本当にいい勉強をさせていただきましたね。
