【山田美保子のミホコは見ていた!】「勝ちたいんや」生みの親、板東英二さん逝く

 「隣に美保子さんが映っているので」というメ~テレ(名古屋テレビ)報道局のプロデューサーからの電話で板東英二さんの訃報を知った。2011年春からスタートした同局の朝ワイド「ドデスカ!」の月曜コメンテーターとして数年間、板東さんと御一緒していた私。当時の映像を系列のニュースやワイドショーで使用するための許可どりだった。

 当時の板東さんは既にタレントとしてお茶の間に浸透していたのに新たな仕事をとることには貪欲で、「ドデスカ!」出演も自らの売り込みだった。しかもその方法というのが前身の「どですか!」生放送中、ガラス張りのロビーの外から局内を覗き込んだり、お天気中継のアナウンサーの後ろを何度も通り過ぎたりして存在をアピール。警備員さんから「怪しい人」と判断され、「事故があったらいけないからと注意をしに行ったら板東さんだった」と当時のプロデューサー氏は笑みを浮かべながら振り返っていた。その半年後、板東さんは「ドデスカ!」初回のコメンテーターとしてスタジオに座られたのである。

 どんなニュースにも的確で愛あるコメントをし、野球はもちろんスポーツ全般に詳しく、エンタメ情報にも優しい受けをしてくださった板東さん。東京生まれの私に名古屋の魅力をたくさん教えてくださったり、マメにお付き合いされていた地元企業の商品や社長さんを紹介してくれたりしたのも板東さんだった。常に明るくて、偉ぶることが全くなくて、人と人とを繋ぐことが大好きだし、それがお得意でもあった。

 私が構成に参加していた「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)にも何度も出演してくださり、都度、“主人”の明石家さんまが披露したのは星野仙一さんと板東さんとまわったゴルフの話。星野さんのほうが7歳も年下なのに、「監督」「監督」と遜(へりくだ)る板東さんの様子を笑いつつ、闘将・星野さんが我が阪神タイガースに残してくださった「勝ちたいんや」の生みの親が板東さんだったことも教えてくれた。

 2003年、タイガースを18年ぶりのリーグ優勝へと導いた際、ファンやメディアをも巻き込み、流行語にもなったそれは、板東さんがゴルフのプレー中、良いスコアであがるために行ったマナー違反が発端。それをさんまに見つかり窘(たしな)められた際に板東さんの口から出た魂の一言をいたく気に入った星野さんがチームのスローガンに採用し、今に至るのだ。

 まだまだエピソードはたくさんあるが、その全てが微笑ましくてチャーミングで愛すべきものばかり。板東英二さん、大好きでした。ゆっくりお休みください。合掌。

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