中村勘九郎 父・勘三郎さんの遺志継ぎ、中村座で助六に初挑戦「父の夢の一つ。悔しがった思いを僕の肉体通してぶつける」
歌舞伎俳優の中村勘九郎(44)が弟の中村七之助(43)、長男の中村勘太郎(15)、次男の中村長三郎(13)とともに28日、都内で開かれた「平成中村座 十月大歌舞伎」(10月1~25日、東京・浅草寺境内仮設劇場)の製作発表に出席した。
平成中村座は勘九郎の父・十八世中村勘三郎さんが2000年、浅草に期間限定の仮設劇場として誕生させた。今回の演目は昼の部が「初帆上成駒宝船」、「仮名手本忠臣蔵 九段目 山科閑居」、「連獅子」、夜の部が「御存 鈴ヶ森」、「助六曲輪初花桜」。
「助六曲輪初花桜」で祖父・十七世勘三郎さんが度々演じた花川戸助六に初役で挑む勘九郎は、2018年の十八世勘三郎さん七回忌追善興行で片岡仁左衛門の助六、七之助の三浦屋揚巻、自身の白酒売新兵衛で上演された際に「やっぱりかっこいいなと思って、そこからやってみたいと思い始めた」と明かし、「父が中村座で助六をやるのが夢の一つだったので、遺志を継いで父が悔しがった思いを僕の肉体を通してぶつけることができたらいいなと思いまして選びました」と説明。
今回は仁左衛門が十七世勘三郎さんから教わった助六を勘九郎に伝える。仁左衛門は今月行われたビジュアル撮影にも立ち会い、着物や小道具も撮影に提供した。
勘九郎は「おじさま(仁左衛門)の型でやらせていただくんですけど、『初花桜でええのか?』と言われたんですけど、祖父が何度も勤めた時は音羽屋の型なので、うちの父(勘三郎さん)が『兄ちゃん(仁左衛門)に教わってやりたい』と言っていたので、それならと傘と着物は貸していただきました。撮影中は『そこを見ろ』とか『ええ男の気分で』とか『ええでええで』とか、あの助六役者に褒められたらそれは気分いいですよね」と振り返った。
仁左衛門は白酒売新兵衛役で23~25日に特別出演するとあって、七之助は「盆と正月がいっぺんに来たよう」、勘九郎も「(チケットの)争奪戦になる。見られるのが奇跡」と喜んだ。
昨年結婚した七之助は、結婚後初の平成中村座で「妻も中村座を見に来たことはあるけど、妻としては初めてなので楽しみにしています。家族で妻とともに楽しみたい」と待ち焦がれていた。
