ステージ4の肺がん、脳と脊髄への転移 それでも「何とか45周年を」 節目を迎えた山川豊が明かす闘病の現状
がんと闘いながら活動中の歌手・山川豊(67)が、デビュー45周年を迎えた。2023年10月にステージ4の肺がん、さらに脳と脊髄への転移が判明してから2年3カ月。「何とか45周年を迎えたい」と願い闘病してきただけに、この節目の1年を歌手人生の集大成にする覚悟だ。そんな思いと闘病の現状を語った。
◇ ◇
「この2年3カ月の期間は奇跡。本当に奇跡だと思う」
年が明け、大きな目標としていた45周年を無事迎えることができた山川。こみ上げる思いをそのままに語り始めた。
がんの罹患(りかん)が判明した時点で手術は難しく、抗がん剤治療を続けてきた。幸い自身に合う抗がん剤がみつかり、現在は進行が止まっている。「(がんは)現状維持。消えていないけど、大きくも小さくもなっていない。薬が効いている」という状況だ。
ステージ4のがんと診断された際には「もうダメ、終わり」と落ち込んだ。今でも「死」への恐怖は常にあるが、前を向いて病気と闘っている。「これががんに効く」と聞けば、できるものは試し日々の食事に取り入れた。お百度参りの願掛けを何度も行ったことも。
とはいえ、抗がん剤治療を続けながらの歌手活動は、多くの困難が伴ったという。副作用で口内炎や発疹、さらに体中に強烈な痛みが出て、動くことすらままならないことも。歌声への影響はないが、動悸(どうき)や息切れがあり、長時間立ち続けての歌唱が難しく、単独コンサートでは歌手仲間にゲスト出演してもらい、途中で休憩を挟みながらステージを務めている。手のしびれや、指にはたくさんのあかぎれのような傷ができ、爪が割れる症状もあるため、握手などファンとの直接の交流も難しい。
そんな状態であるが、「ステージに立ち歌うことが一番の良薬なのです」という。
「お客さまの温かい励ましの言葉や支援に助けられています。“山川さんが一生懸命に歌っている姿を見ると、自分も頑張らないといけない気持ちになります”とのメッセージもいただきます。それが自分の励みにもなるのです。先のことを考えると不安で落ち込んでしまいますが、でも皆さんの前で歌うことで“自分にはこんなに良い機会があるんだ!”“これをいつまでも続けたい!”と思えて…。それですごく『生きたい!』という力が湧くのです」
また、がんを公表したことで同じように闘病している方との交流も始まった。「“がん友”みたいな仲間と、励まし合ったり治療や抗がん剤、効果ある食材などの情報交換したりしています」。これも病気に立ち向かう原動力となっている。
2月4日には、東京・渋谷のSHIBUYA PLEASURE PLEASURE(渋谷プレジャープレジャー)で、デビュー45周年記念コンサートを開催する。
「目指してきた45周年の第一歩がこのステージ。ここからの1年を歌手の集大成したい。がんが見つかってからの2年3カ月は、無かったと考えれば本当にラッキーです。いただいた人生だから、これからもしっかり前を向いて、頑張っていきたい」
医師からは「今服用している抗がん剤は、3年から5年効く人もいるけど、2年くらいで変えていかねばいけない」と言われており、効き目が切れる前に次の抗がん剤を見つける必要があるため、3月に入院する。
「できることをすべてやっていきます。落ち込むたびに“前向きになろう”という気持ちが強くなりますから大丈夫です。打たれても打たれても立ち上がる。ずっとそんな人生でしたから」
自らを奮い立たせるかのように話した。
