「クライマーズ・ハイ」の巨匠・原田眞人監督が死去 「ラストサムライ」にも出演、俳優としても活躍

 原田眞人さん=2023年撮影
 号外新聞から飛び出した?(左から)尾野真千子、堺雅人、堤真一、原田眞人監督、元ちとせ=2008年
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 映画監督の原田眞人(はらだ・まさと)さんが8日午前0時39分、都内の病院で死去していたことが13日、分かった。故人の遺志により、葬儀は近親者のみで行う。後日、お別れの会を開予定。

 原田さんは今年8月26日の最後のブログで、10年以上にわたって降圧剤を処方されていたことを明かし、高血圧を患っていたことをうかがわせる一方で、10年以上通っていた病院との付き合いをやめたことも記述。今夏、2本の脚本を書き上げたことやワークショップへの意欲もつづっており、仕事への意欲は健在だった。

 原田さんは1949年7月3日生まれ、静岡県出身。米国生活を経て1979年、「さらば映画の友よ インディアンサマー」で映画監督としてデビューした。

 1995年、その後20年以上にわたって組むことになる役所広司主演の「KAMIKAZE TAXI」を発表し、仏ヴァレンシエンヌ冒険映画祭の準グランプリと監督賞を受賞。同作、「トラブルシューター」(1995年)、ブルーリボン賞で作品賞、監督賞、新人賞(佐藤仁美)を受賞した「バウンスkoGALS」(1997年)で日本社会の闇をリアルな会話や巧みなストーリーテリングを駆使して鮮烈に描き、映画監督としての地位を確立した。

 その後は「金融腐蝕列島 呪縛」(1999年)、「突入せよ!あさま山荘事件」(2002年)、「クライマーズ・ハイ」(2008年)など社会派の大作を手がけ、日本を代表する映画監督に飛躍。「わが母の記」(2012年)では第35回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリを受賞した。

 近年は「駆込み女と駆出し男」(2015年)、「関ヶ原」(2017年)、「燃えよ剣」(2021年)などの大作時代劇に進出。「関ヶ原」、「燃えよ剣」、「ヘルドッグス」(2022年)では岡田准一と組んだ。「検察側の罪人」(2018年)は木村拓哉が主演し、二宮和也が共演。安藤サクラと山田涼介が姉弟役を演じた「BAD LANDS バッド・ランズ」(2023年)が遺作となった。

 俳優としても、トム・クルーズ主演の「ラストサムライ」(2003年)で大役を演じ、ハリウッドデビューを果たしている。

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