元モー娘。佐藤優樹「生きている今の時間を大切に」新たなフェーズ 音楽きっかけに“怠け者”から脱出

 元モーニング娘。の佐藤優樹(26)が10月22日に1stソロアルバム「now rise」を発売した。23年3月のソロデビューから2年半、選曲からジャケットデザインやマスタリングと、今までにないほど制作工程に関わった力作。「怠け者」だった自分から立ち上がり、新たなフェーズを迎えた佐藤の今を語ってもらった。

 ありったけの思いを詰め込み、完成したアルバム。大きな達成感につつまれているかと思いきや、佐藤は「ちょっと悔しいです」と複雑な思いを口にした。

 制作開始からこだわり抜いた。選曲に悩み、複数の音源を楽曲としてまとめるトラックダウンから、最終工程のマスタリングまで志願して参加。「モーニング娘。の時は、全部スタッフさんがやってくださった。そこにどんな苦労があったのかなんてわからなかった」と新たな発見があったが、悔しさも味わった。

 「ここまで時間のかかるものを、シングルも含めてモーニング娘。は1年に2、3回。今の私ではそれはできないって感じてしまった」。こだわったからこそ、自分の実力不足も実感した。

 21年にモーニング娘。を卒業してから「2年ぐらい怠け者だったんですよ」と苦笑する。「新曲を出そうと言われても嫌、イベントもやりたくない、雑誌も出たくない、ずっと部屋でだらだらして」。そんな日々から立ち上がれたのも音楽がきっかけだった。

 アルバムにも収録されたポルノグラフィティの「サウダージ」。歌い出しの「私は私とはぐれるわけにはいかないから」という歌詞にハッとした。「自分はどうなりたいのか見失っていて、『今の優樹、すっごい嫌いだ!』ってなった」という。「自分を幸せにするのも、不幸にするのも、上を向かせるのも下を向かせるのも、全部自分次第だった」。自分を取り戻すきっかけをつかみ、「嫌いになりかけていた」音楽への思いも高まっていったという。

 佐藤は自身にとって楽曲が「記憶」だと語る。「ちっちゃい頃から自分の感情を言葉にするのが下手くそで、それは全部音楽に載せてきた」。それは大人になっても変わらず「『now rise』には『今、立ち上がりたい』って思った時の記憶を全部入れました」と胸を張った。

 今後の目標を問われ「たくさん寄り道をしたいです」と笑顔を見せる。「無駄だ、と思うようなことも、生きている今の時間を大切にしたい」。嫌いだった佐藤優樹に別れを告げ、さまざまな経験を糧に、自分らしく記憶を積み重ねていく。

 ◇佐藤優樹(さとう・まさき)1999年5月7日生まれ、26歳。北海道札幌市出身。2011年9月、モーニング娘。10期メンバーオーディションに合格。12年1月に48枚目シングル「ピョコピョコ ウルトラ!」でCDデビューを果たす。21年12月の日本武道館コンサートでグループから卒業した。特技はドラムと乗馬、絶対音感が自慢。

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