北村匠海、Z世代にお金の価値語る 両親の収入は「今の僕よりも少ないけどとっても幸せだった」
俳優の北村匠海が13日、都内で行われた主演映画「愚か者の身分」(24日公開)の「公開直前!Z世代とホンネトークイベント」に林裕太、永田琴監督とともに登壇した。
同作は息もつかせぬ逃亡劇であるとともに登場人物に焦点をあて、彼らの青春や絆を描きつつ、現代日本の若者像を浮き彫りにし、世界で評価されている作品。実際に舞台となった歌舞伎町で撮影し「(深夜の)1~2、3時の間だけ撮影ができて、言葉にできないような風景とかもあった」と明かした。
この日は「Z世代とホンネトーク」と題したティーチイン付試写会で現代の若者をテーマにしたホンネトークを展開し、学生と質疑応答。劇中の関係性にちなんで先輩、後輩の関わりなど人間関係について問われると、北村は「まずは自分が好きなもの、得意なものを伸ばしてみるとおのずとそこに同じような道を歩いてきた先輩や後輩が自然とできる」と話し、「自分の好きなことを信じてまっすぐ伸ばして」と答えた。
さらに劇中でも題材となる若者が闇バイトなどの犯罪行為に手を染めてしまう実態についての受け止めを聞かれると、北村は「やっぱり、根底にあるのはお金の価値って何だろう、ということかな。僕は8歳から芸能界にいて子どもの時から仕事をしてお金をもらっていた。お金を稼ぐ意義や理由、じゃあ、そのお金の価値って、その数字に何の価値があるのか、(同映画の主人公)タクヤを演じながらものすごく感じた。ただ、この映画でのタクヤにはそのお金は希望だった」と振り返った。
その上で「最近ふと思うのは、子どもの時に自分の父、母が僕ら兄弟に与えてくれた収入って今の僕よりも少ないけど、とっても幸せだった。習い事もできたし、ご飯もおいしかったし、高校も私立に入れてもらえた」と自身の生い立ちを思い起こし、「じゃあ、僕がここまでお金を得ている理由はないかもしれないとか。そこの価値観というか生きる=お金ではないけど、でもそこにすがるしかない人ももちろんいるから、一概に否定も肯定もしないけど、この映画を通してお金って別にそんなにいいものではないと思ったりもしています」とZ世代に語りかけた。
